『ONGEKI Vocal Collection 01』
『オンゲキ』は“主演声優3人のコント力”もコンテンツの強みに? 赤尾ひかる&久保田梨沙インタビュー
「音楽的にやろうとしたのは、楽曲ジャンルを取っ払うこと」 (小早川)
ーー春野さんと全然違う視点で面白いですね。「STARTLINER」ではkzさんから「高一じゃなく高二っぽく」みたいなディレクションがあったようですが、宮崎誠さんやヒゲドライバーさんはどうでしたか?
久保田:ヒゲさんからは「赤点より少し上くらい」という面白い指示をいただきましたし、息を吸うところを教えてくれました(笑)。あと「Yeah!!」って言うところがあるんですけど、その言い方をどうしようか皆で迷ってしまって、すごく何回も「Yeah!!」を録りました。
ーー最終的にどんな「Yeah!!」になったんですか?
久保田:うーん……なかなか見つからなくなって、一回スタジオから出ました(笑)。
ーー「Yeah!!」を探しに行ったんですね(笑)。昨日お話を伺った春野さんも赤尾さんもそうですが、3人はそれぞれトークが面白いですし、勢揃いしたときの無敵感がありますよね。絶妙な交わらなさみたいなものがあって。
赤尾:私と杏ちゃんが二択で悩んでいたら、いつも梨沙が三択目を言ってくるんです。
久保田:いつも気がついたら言い合いになってるよね。特に杏ちゃんはよく吠えるから(笑)。
赤尾:昨日も私たちが好きなオレンジジュースをスタッフさんが買ってきてくださってたんですけど、私が先について飲んでたら、杏ちゃんが「なんで!? 私のは!?」と怒り出したり(笑)。
久保田:3人だと、そうやって2人が取り合ってる間に、私は自分で買ってきちゃったりするんです。
ーー良い意味でアンバランスだけどバランスが保ててるような調和の取れ方なのかもしれないですね。
赤尾:安心して言いたいことを言えるんです。交わらないからこそ、自分の意見をはっきり言える場所なのかも。わがままを言うのが楽しいというか。
小早川:3人がここまでコント力が高いというのは、僕も想定外だったんですけど……。
赤尾&久保田:コントなんてしてない!(笑)
小早川:歌が上手い、ダンスが上手い人たちはたくさんいますし、そこに追いつかなければいけないんですけど、コントが面白いというのは新しくていいですよね。
ーーコントって言い切っちゃいましたね(笑)。
2人:してるつもりはないです!
小早川:まあ、この空気感が『オンゲキ』の武器に変わっていくような気はしています。音ゲーをやってる人たちって、声優さんのライブに行く人はそこまで多くないですし、歴史的に内輪ネタみたいなトークがすごく好きな文化圏なので、3人のキャラクターはうまくハマっていくと思うんですよ。
ーー自由にやっていいと言われたら、逆に困ると思うんですけど……どうですか?
赤尾:いつも通りやるだけですね! 2人だけでいい会話も3人のグループでやったりしているので、2人になっても1人になってもいつも通りです。
ーー2人のイベントでも、結果もう一人の影が見えるようになっていると。
赤尾:ディズニーの話みたいに意見が合わないことばかりなんですけどね。
久保田:私はどっちだっていいんですけどね。
赤尾:だったらもうクリスマスでいいじゃん。寒かったらカイロ貼れば良いし。
久保田:じゃあそうしよう。「クリスマスのランド」に決定したって書いておいてください(笑)。
ーー取材中に決まってしまいましたね。話を音楽の方に戻しますが、今後2人はどういう曲を歌ってみたいと思いますか?
赤尾:あかりちゃんは結構王道な曲が多いので、路線の違う曲を歌ってみたいです。
久保田:私は……息が吸える曲で(笑)。あとは柚子っぽい掛け声やセリフがあれば嬉しいです。
ーー小早川さんとしては、色んな角度からそれぞれのキャラクターに曲を与える、ということも考えているんですか?
小早川:そうですね……。じつは、今回『オンゲキ』で音楽的にやろうとしたことって、楽曲ジャンルを取っ払うことだったんですよ。例えば『チュウニズム』だと、楽曲ジャンルごとに曲が分かれていてソートすることができるんですけど、『オンゲキ』ではキャラクター別にして、そのキャラに合う楽曲を数曲ずつ並べているんですよ。そうすることでキャラクターの個性も出るし、今後の曲にも影響するんじゃないかと思っていたんです。なので、これまでと違う路線のものは、ユニットやグループの曲としてやっていきたいですね。実際にゲームをやってみると、『オンゲキ』ってソート機能をやった時に、キャラクターでソートをかけるのが一番しっかりくるんですよ。
ーーよくわかります。プレイしていても、気づいたら一人のキャラクターのジャンルのところだけプレイしてたりとか。
小早川:そうやって遊んでもらえているなら嬉しいです。
赤尾:すごい! そこまで考えられて作られているんですね。
ーー最後に小早川さんに聞きたいのですが、『オンゲキ』はこれからどんなゲームになっていくのでしょうか。
小早川:キャラクターと音楽のより高い親和性のあるコンテンツになるよう、日々ユーザーさんの意見も反映しながら、スタッフ一同考えて広めていければと思っています。
赤尾:いま思いついたんですけど、3人の放課後の日常みたいなのを、ユニット曲で作ったら可愛いのかもしれない、と思いました。
小早川:おっ、いいですね。
久保田:アニメ化もしてほしいです。
赤尾:そういえば、今日は親子連れの方が来てくださっていて、『「STARTLINER」のPVの続きが見たい』と言ってくださったんです。
小早川:それもいいですね!
ーーこんな感じで、3人から意見を出して、やりましょう!とフレキシブルにトライできるのはすごく良いですね。
赤尾:自分たちの希望は、『オンゲキ』が満たしてくれると思っている節があります(笑)。
小早川:8割くらいは聞く覚悟はあるので、遠慮なく言ってください!
(取材・文=中村拓海/撮影=石川真魚)
■リリース情報
『ONGEKI Vocal Collection 01』
発売中
価格:¥2,160(税込)
【収録内容】
1「STARTLINER」
歌:星咲あかり(CV:赤尾ひかる)、藤沢柚子(CV:久保田梨沙)、三角葵(CV:春野杏)
作詞・作編曲:kz(livetune)
2「Perfect Shining!!」
歌:星咲あかり(CV:赤尾ひかる)
作詞・作編曲:宮崎誠
3「みんな Happy!!」
歌:藤沢柚子(CV:久保田梨沙)
作詞・作編曲:ヒゲドライバー
4「Zest of Blue」
歌:三角葵(CV:春野杏)
作詞:織田あすか(Elements Garden)
作曲:上松範康(Elements Garden)
編曲:藤間仁(Elements Garden)
ほか、instrumental・「STARTLINER」各ソロver、各曲のゲームサイズver.含む、計15曲収録
【封入特典】
1「オンゲキカード」1枚(全3種をランダム封入)
2「スターチケット」シリアルコード1点
■関連リンク
『オンゲキ』公式HP