『w-inds. × Spotify Special Fan Meeting』
w-inds.は世界でどう聴かれている? Spotifyファンミーティングで明らかになったこと
こうして、国内外で目まぐるしい活躍を見せるw-inds.。世界中にファンがいることを活かし、ここで海外のファンとテレビカメラをつなげて質問タイムが始まった。メンバーたちはセルフィースティックを持って交流する。選ばれたのはニューヨークから2人、メキシコから1人、台湾から1人、計4人の海外ファンたち。いずれのファンもw-inds.のライブに参加したことがあり、中には2001年のデビュー当初から応援しているというファンも。Spotifyのようなサブスクリプションがない時、彼女たちはテレビなどでw-inds.の曲を聴いていたという。橘は「いつか皆のところにライブに行きたい。これからも活動していきたいですね。ここにいる皆で行こう!」と声を掛けた。
質問タイムでは、なかなかにレベルの高い質問が飛び出した。台湾のファンからは「海外のファンからしてもらって感銘を受けたことは?」という質問。「色違いの旗みたいなのを持って、“w-inds. love”みたいな文字を作ってくれたりとか、アンコールの時にサプライズをもらった時はびっくりして嬉しかった」と橘。メキシコのファンは、「デビュー以来の楽曲で一番好きな作品は?」。緒方は「New-age Dreams」、橘は「空から降りてきた白い星」、千葉は「Feeling U」をチョイスする。ニューヨークのファンは、「アルバム『100』の中で一番上手くいった楽曲は何? それはなぜ?」と質問。全収録曲をプロデュースした橘曰く「Bring back the summer」だそうで、「歌詞の世界観とアルバムの1曲目という世界観が一致したので上手くいったなと思います。あとは、アルバムだけでなくライブで完成させるところまでイメージしていたので、ライブでアレンジした部分、全然違うアレンジをした部分も上手くいったかなと思います」と話した。
もう一人のニューヨークのファンの質問は、「『100』の歌詞を作ったプロセスは、実体験に基づいていたりするのでしょうか?」。これに対し、橘は「僕は楽曲を先に作って、曲を聴いてる途中で映像が出てくるというか。その映像を歌詞に書くことが多くて。でも『Stay Gold』というメッセージ性の強い楽曲は、自分のうちに秘めたものというか、考え方というか、そういうのを表現したのもあります」と答えた。
ここでビデオ通話は終了し、会場のファンからの質問が受け付けられる。「早起きできる方法は?」、「『w-inds. LIVE TOUR 2018 "100"』での失敗談は?」、「失恋を忘れる方法は?」、「理想のデートは?」などバラエティ豊かな質問が飛び出し、会場には度々笑いが起こった。一方で、「昔の曲でアレンジして久しぶりに歌いたい曲は?」という質問では、楽曲制作を担当している橘がこう答える。「日本の楽曲ってコード数が多くてアレンジするのが難しいんですよね。コード数が少ないものがアレンジしやすくて。昔の曲をアレンジしたいなって思った時に、『Deny』って楽曲があるんですけど。『Deny』を今風のアレンジにしてドロップとか付けたらめっちゃ壮大で、かっこいいものになるんじゃないかなって思ってました」。彼が楽曲制作に対して強い思いを持っていることが伝わってきた瞬間であった。
その後、来場したファンに向けて、w-inds.メンバーからのスペシャルコメントを聞くことができるSpotifyコードのプレゼントも。最後はツアー終了後の活動について、リーダーの千葉が「年内はソロ活動が忙しい。年末年始舞台が入っちゃって……」と笑いを取りつつ、橘が「新しい楽曲は随時作っていきたいですね。新しい曲だけでやるライブとかさ。常にアップデートしていくっていう意識を持ちながら。涼平くんのソロ活動が終わったらね(笑)」とまとめた。
Spotifyというグローバルな音楽コミュニティを最大限に活かし、活動の幅を広げていくw-inds.。また、与えられたものをパフォーマンスするだけでなく、昨年より橘によるセルフプロデュースや楽曲制作にも力を入れ、自分たちで作品を作り上げている。今回のイベントでは、彼らのそんな探究心が垣間見え、世界中でw-inds.が受け入れられているのは、必然なのかもしれないと思わされた。
(文=高橋梓)