小関裕太「僕のライブ人生が始まる」 初の音楽ライブ『ULTERIUS』レポート&インタビュー

小関裕太インタビュー

――初めてのライブを終えて、いかがでしたか?
小関裕太(以下、小関):ホッとしました。達成感が強いです。これから2公演目もあるので、この先も未知が待ってはいるんですけど。“音楽を楽しむ”ということを今までずっとしてきて、それがエネルギーの根源になって今回ライブを開催しています。こうしていろんな楽曲を繋げてみて、音楽のアーティストの方はライブ作りもそうですし、例えばアルバム作りとかも大きな一つの作品としてテーマを持ちながら作っている方が多かったりしていると思います。今まで素敵なライブをたくさん観てきたからこそ、自分の中での“ライブ”に対するハードルが上がっていました。だから大きなテーマを持っていたいなと思い、『ULTERIUS』という“もっと先に”ファンの方々と一緒に違う景色を見てみたい、また違う形があるんじゃないかという思いをタイトルに込めました。そして、ジャズをテーマにして自分の好きな音楽をライブとして触れてみてほしいという思いがあったので、楽しんでもらえていたら嬉しいなと思います。
――1曲目の「Fly Me To The Moon」では、会場全体にすこし緊張感も漂っていたと思うんですけど、2曲目の「New York State of Mind」ぐらいからだんだんとファンのみなさんが和んでくる、楽しんでる感じが小関さんの立ち振る舞いからも感じられました。
小関:僕自身は意外と緊張してなかったんですけど、ファンのみなさんから緊張感を感じていて。僕もどういたらいいんだろうという、居心地を探ってる感はありました。みなさんも僕が初の音楽イベントということは知ってるし、何が生まれるか分からない空間でいきなり蓋付きのプレゼントを渡されて開けたみたいな感覚だったと思うので、僕もファンのみなさんも本当に初めてが詰まった時間だったなと思いました。
――「Fly Me To The Moon」はジャズのスタンダードナンバー、「New York State of Mind」のビリー・ジョエルは小関さんのルーツです。
小関:「Fly Me To The Moon」は聴いたことがある方が多いかなと思って選びました。『新世紀エヴァンゲリオン』や最近だとドラマ『イカゲーム』でも使われていますし、音楽好きだけでなく、ドラマや映画が好きな人にも入りやすいベーシックなジャズだなと思って、この曲を歌ったら僕自身もほぐれるしいいなと思いました。父の影響でビリー・ジョエルを好きになったのは中学生の時です。CDショップでアルバムを借りてジャズに初めて触れたのが「New York State of Mind」でした。そこからいろんなジャズの楽曲を知っていったので、僕の起源的な歌で、聴いてみてほしいなと思い選曲しました。
――朗読とジャズのセッションも素晴らしかったです。小関さんの俳優としての変遷を辿りながら、声色とリズム、朗読するスピードからも音楽を感じました。
小関:リハーサルも含めてセッションするごとに毎回違うテイストになっていたのが朗読パートでした。本番でも、練習の時と違ってゆっくり言っていたところを早く言いたくなったりした部分もあったりしました。その唯一無二のセッション感を舞台で味わう楽しさももちろんあるんですけど、音の響き、速さの駆け引きが楽しいなと思って実験的にやってみたパートでしたが、すごく楽しめました。

――続けて、過去のミュージカル3作品の楽曲を披露していきました。
小関:最初の「きょうの出来事〜What I Did Today〜」は曲の中でもジャズについて歌っています。 ミュージカル『The View Upstairs -君が見た、あの日-』はニューオーリンズが舞台になっている作品だったので、今回のジャズライブにぴったりなのでは。と思ったのが選曲のきっかけでした。『レッドブック』は最近公演した作品で、曲たちにいろんな表情があるので、1曲だけ選出するというよりかはメドレーで聴いた方が「この曲もあるんだ」という驚きを持って聴いていただけるかなと思いメドレーにしてみました。自分の中でも思い入れのあるミュージカル『DNA -SHARAKU』からは、僕がソロで歌った楽曲を選びました。舞台に出てきてすぐに歌っていたのが「落書きする男」で、そこから2幕の中盤くらいで報われた楽曲になるのが「連の筆」という楽曲です。これを「落書きする男・連の筆」という一つの曲として歌ってみたら懐かしいと思ってくださる方もいるし、最近知ってくださった方も楽しんでもらえるかなと思いました。
――泣いてる方もいらっしゃいましたね。
小関:びっくりしました。自分にとっても思い入れのある曲ですし、聴いてくださる方々が浸ってくれるかな、とイメージしていたんですけど、感涙してくださっているのが嬉しかったです。「落書きする男・連の筆」は、作品の中で好きな人と出会って、今まで自分が鬱屈としていたものが晴れていくという楽曲なんですけど、過去を見つめるという視点のある曲なので、ミュージカルから10年を隔てた今の目線で歌うということも、エモーショナルな部分があるなと思って、僕自身はそこが響きました。今回は楽譜をそのまま表すというよりは、当時の構成は大切にしつつも、ジャズ要素を少し取り入れて今の解釈でできたら面白いだろうなという思いがありました。
――ラストはオリジナル楽曲の「ぜんぶ、うそ」を披露されていました。歌い出しはアコースティックギターを演奏しながらのステージでした。
小関:いろんな予感をさせながら、ジャズテイストがどこに入るんだろうというところでも楽しんでもらえたらいいなと思っていました。あえてギターから入って、段々と音が重なって増えていき、そこからジャズのスイングに入っていくのをやってみたかったんです。

――今回のライブに向けては、小関さんのルーツであるジャズをもう一度見つめ直す作業だったのかなと想像するのですが、そこに関してはもう一度ジャズを好きになれたみたいな思いはありますか?
小関:聞き手から歌い手に変わったのが自分の中では大きいですね。「New York State of Mind」にしても、「Fly Me To The Moon」にしても、届けるという意識で歌ったことが今までなかったんです。自分自身の癒しのためだけに歌うことが多かったから、いつか向かい合ってみたかったんですよね。実際に本番の日を迎えるからこそ集中できることもあるだろうなと思っていたので、しっかり向き合うことができて、改めて好きな楽曲だなと思いました。
――2027年1月に大阪、横浜で開催される『小関裕太 “ULTERIUS”-Billboard Live』の発表もありました。
小関:発表を喜んでいただけて、安心しました。この後2公演目が終わった後に、今回のステージを見返してみて、改めて僕のライブ人生が始まるのかなという感じです。今後の活動も、メインは役者としていたいというのは変わらずあるんですけど、雑誌の編集をしていても、写真をやっていてもそうですが、実際に味わってみる、その目線に立ってみる、自分の中からアイデアを掘り出してみるというのが、やってみないとどうしても分からないことでもありました。お芝居する時にも、もしライブをするようなシーンがあったりしたら、今回のことが活きてくるんじゃないかなと思います。もし台本に余白があって、構築していきましょうという話になった時にその役目線でアイデア出しもできるし、そういった糧になるんじゃないかなと思います。
――ビルボードでのライブに向けて、何かやってみたいことはありますか?
小関:今回のセットは大事にしつつも、よりブラッシュアップしながら、テイストを変えたり、場合によっては曲を変えてみたりして、同じパッケージ感の中でもブラッシュアップしていけたらいいなと思います。
――ビルボードでのライブをアナウンスした際に、何かさらなるお知らせがあるような口ぶりでもありましたよね。
小関:そうですね。来年のビルボードの頃には発表できているといいなと思います。

■ライブ情報
『小関裕太 “ULTERIUS”-Billboard Live』
<ビルボードライブ大阪>
2027年1月23日(土)
1stステージ 開場15:00 開演16:00
2ndステージ 開場18:00 開演19:00
https://www.billboard-live.com/osaka/show?event_id=ev-21734
<ビルボードライブ横浜>
2027年1月30日(土)・31日(日)
1stステージ 開場14:00 開演15:00
2ndステージ 開場17:00 開演18:00
https://www.billboard-live.com/yokohama/show?event_id=ev-21735





















