『ゴジラ-0.0』山崎貴監督が明かす規格外スケールの裏側 「アメリカを考えたら負けだと思った」

山崎貴監督が明かす『ゴジラ-0.0』の裏側

 第96回アカデミー賞でアジア映画初となる視覚効果賞を受賞し、世界中に衝撃を与えた『ゴジラ-1.0』。その熱狂も冷めやらぬ中、待望の続編『ゴジラ-0.0』がついに完成した。前作からスケールアップを遂げ、キングギドラの登場や、さらに高密度となった人間ドラマと社会性など、映画ファンを歓喜させる要素が怒濤の勢いで押し寄せる。初の日米同時期公開という大きな期待を背負いながら、山崎貴監督はいかにしてこの世界規格の超大作と向き合い、さらなる高みへと昇華させたのか。その裏側に迫った。

「正直だいぶ予算は増えました(笑)」

――前作『ゴジラ-1.0』以上にスケールが凄まじく、ハリウッドのブロックバスター映画を観ているような圧倒的なエンターテインメント作品に仕上がっていて興奮しました。最初から海外公開が決定している中での制作でしたが、そこを意識された部分はありましたか?

山崎貴(以下、山崎):意識に関して言うと、「アメリカ公開を考えたら負けだな」と思ってあえて考えないようにしていました。前作のとき、アメリカでここまでヒットするなんて誰も想像していなくて、純粋に国内に向けて作ったものが結果的に世界で受け入れてもらえたんですよね。だから下手に世界市場を意識して作るより、ドメスティックな熱量で作るほうが結果的に一番グローバルに届くんじゃないかという逆説的な思いがありました。

――前作の世界的ヒットを受けて、今作では予算規模もかなり大きくなったのではないでしょうか。

山崎:そうですね。もちろん具体的な数字は言えませんが、正直だいぶ予算は増えました(笑)。なので今回はかなりリミッターを外してゴージャスに作っています。戦闘機や爆撃機の内装セットを丸ごと作ったり、街並みを再現する巨大なオープンセットを組んだり。VFXチームも前作の約35人から41人に増員して、エフェクト専門のクリエイターをたくさん導入しました。画面のあちこちにお金と手間がかかっている部分が、ハリウッド映画っぽいスケール感として伝わっているのかもしれません。

――今作のストーリー構想はいつ頃から固まっていったのですか? ゴジラに加え、新たにキングギドラが登場する展開にも驚かされました。

山崎:前作の公開初日(2023年11月3日)に「続編をやりましょう」と正式に決まりました。実は完成初号(2023年5月末頃)の際に「この話の続きを見たい」という声をたくさんいただいて、そこから1カ月後くらいには最初のプロットを出していました。途中で新しいキャラクターが生まれたり細かな修正は何度も重ねましたが、全体の大枠や骨組みは最初に出したプロットからほとんど変わっていません。キングギドラに関しては、自分と同じ1964年生まれ(※キングギドラの初登場作『三大怪獣 地球最大の決戦』の公開年)でもありますし、僕自身、子どもの頃に地元(長野県松本市)へ一番最初に来てくれた怪獣がキングギドラだったんです。当時は子どもだったから怪獣映画の文脈をよく分かっていなかったんですけど、「いつか自分が映画でゴジラの次に怪獣を出すなら、絶対にキングギドラを撮りたい」という強い思いがずっと自分の中にありました。それが今回、最高の形で結実しました。

――今作のエンディングは観客の想像を掻き立てる非常にスリリングな仕上がりでした。監督ご自身、さらなる続編への意欲はありますか?

山崎:毎回「これで終わりだ!」というくらい全力で振り切って作っているので、次に何をすればいいのか考えるのは本当に大変なんです(笑)。ラストも観客の皆さんに解釈を委ねるオープンエンドな形にしています。

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