『ちいかわ』の独走は続く 『踊る大捜査線』新作も初登場1位を逃す

『踊る大捜査線』新作も初登場1位を逃す

 シルバーウィークの週末動員ランキングは、『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』が週末3日間で動員64万3000人、興収9億9900万円をあげて3週連続1位に。これで前週公開の『オデュッセイア』に続いて、『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』も初登場1位を逃したことに。公開から62日間の動員は1133万8600人、興収は165億2500万円。現時点で歴代興収ランキング15位だが、今後の入場者特典次第では興収200億円超えや歴代興収トップ10入りも見えてきた。

 2位は、シリーズ2作目の『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』がその歴代興収ランキング12位、昨年の『国宝』に抜かれるまで長らく実写日本映画1位の座を守ってきた、織田裕二主演の人気シリーズ新作『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』。オープニング3日間の動員は60万5000人、興収は8億9400万円。往年の勢いこそないものの、最初のテレビシリーズの放送開始(1997年)から約30年ということを考えると、同じ主演俳優の同じシリーズとしては驚異的な持続力だ。

 これまで映画作品に限らず数々のスピンオフ作品が作られてきた同シリーズだが、直近の映画での新作は2024年秋に立て続けに公開された柳葉敏郎主演の『室井慎次 敗れざる者』(前編)と『室井慎次 生き続ける者』(後編)。前編の時点で必ずしも作品評価は高くなかったものの、前編の最終興収は18.9億円、後編の最終興収は17億円と、最小限の目減りで収まったことからもわかるように、忠誠心の高いファン層に支えられている。今作の興収もシルバーウィーク中に16億円を突破していて、ここからよほど急激な落ち込みがない限り興収30億円は固いところ。久々に織田裕二が青島役で復帰した新作としては物足りないとする向きもあるかもしれないが、民放テレビ局、とりわけフジテレビの近年における求心力や視聴率の低下をふまえれば、よく踏みとどまったとも言えるだろう。

 『踊る大捜査線』のような自社看板コンテンツではないものの、『ちいかわ』にテレビアニメ化の場を提供し、今回の映画製作にも関与しているフジテレビ。しかも、両作とも配給は東宝。そうでありながら、フジテレビ肝入りの『踊る大捜査線』新作の公開週に容赦なく入場者プレゼント第5弾の配布をぶつけた『ちいかわ』の忖度のなさ、言い換えればIPとしての独立性の高さが印象的なシルバーウィークの興行となった。

■公開情報
『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』
全国公開中
出演:織田裕二、趣里、白洲迅、佐々木蔵之介、増田貴久、野呂佳代、玉井詩織(ももいろクローバーZ)、藤吉夏鈴(櫻坂46)、齊藤なぎさ、佐藤二朗、ユースケ・サンタマリア、真矢ミキ、水野美紀、甲本雅裕、寺島進、伊藤淳史、滝藤賢一、松重豊、松下洸平、斉藤暁、小野武彦、北村総一朗
監督:本広克行
脚本:君塚良一
プロデュース:亀山千広
音楽:松本晃彦
主題歌:織田裕二「Love Somebody(CINEMA Version)」(ユニバーサル ミュージック)
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『今週の映画ランキング』(興行通信社):https://www.kogyotsushin.com/archives/weekend/

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