小雪&松山ケンイチ、夫婦で異なる魅力を発揮 金曜夜に映し出す“孤独”と“救い”
『Tシャツが乾くまで』の第7話では、充とあずさのバスツアーをめぐる真実が明かされた。充はあずさを誘った張本人ではなく、むしろ失踪を止めようとしていたことが判明する。これまでの人物像を覆すような事実が少しずつ明らかになり、彼の抱える孤独の輪郭も見え始めている。
一方、『リーガルビート』では第6話でついに雪村自身の過去に焦点が当たりそうだ。地元の幼馴染・倉野(白石美帆)との再会をきっかけに、彼女が抱えてきた傷や後悔が明らかになる気配を見せている。これまで周囲を支える側にいた雪村が、自らの心と向き合うとき何を語るのかにも注目したい。
松山が演じる充は、自分の弱さを抱えきれず、ときに大切な人を傷つけてしまう人物だ。一方、小雪が演じる雪村は、そんな誰かの弱さや痛みを受け止めることのできる人物である。偶然にも同じ金曜日に描かれる二つの物語は、テーマや舞台こそ異なるものの、人が生きるうえで避けて通れない「孤独」と「救い」を映し出しているように見えた。
松山と小雪は、現時点で連続ドラマでの共演はない。それでも同じ時期にそれぞれの演技を見ていると、いつか二人が同じ作品に立ったとき、どのような関係を紡ぐのだろうかと想像してしまう。気づけば、二人の共演を待ち望んでいる自分がいた。
それぞれのドラマを見ているうちに、ふと「松山が演じる充のような不器用な人間を、小雪が演じる雪村なら、『仕方ないわね』と受け止めてくれるのではないだろうか」と思った。気づけば二人が同じ画面の中で向き合い、どこか穏やかに微笑み合う姿まで想像していた。
それは、松山ケンイチと小雪がおしどり夫婦として知られているからかもしれない。だが一方で、『Tシャツが乾くまで』の充が嫌う「カテゴライズ」を、私自身が無意識にしていたのではないかとも思った。
夫婦だからきっと分かり合える、夫婦だからこういう関係になるはずだ。そんな決めつけをしていたのかもしれない。そう考えた途端、一度その想像を脇に置き、改めて二人の演技そのものを見つめたくなった。
夫婦として歩みながら、それぞれ異なる作品の中で人間の弱さや優しさを体現している二人。松山も小雪も、目線や口元、眉のわずかな動きだけで、言葉にならない感情を伝えることのできる俳優だ。だからだろうか。必ずしも共感できる人物ではなくても、その心の揺れを自分自身のことのように受け止め、考えさせられてしまう。
今クールの金曜日は、松山ケンイチと小雪がそれぞれの作品で紡ぐ感情の機微から目が離せない。
■放送情報
ドラマ9『リーガルビート –逆転の法廷–』
テレビ東京ほかにて、毎週金曜21:00~21:54放送
Prime Videoにて、各話放送終了後から見放題独占配信
出演:鈴鹿央士、小雪、前原瑞樹、夏生大湖、伊藤万理華、田中哲司、稲垣吾郎
脚本:光益義幸、三浦駿斗、阿部凌大
監督:藤田直哉、市井昌秀
音楽:Face 2 fAKE
チーフプロデューサー:濱谷晃一(テレビ東京)
プロデューサー:本間かなみ(テレビ東京)、小松幸敏(テレビ東京)、加瀬未奈(テレビ東京)、村山えりか(C&I エンタテインメント)
制作:テレビ東京、C&I エンタテインメント
製作著作:「リーガルビート –逆転の法廷–」製作委員会
©「リーガルビート –逆転の法廷–」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/legalbeat/
公式X(旧Twitter):@tx_drama9
公式Instagram:@tx_drama9
公式TikTok:@tx_drama9
金曜ドラマ『Tシャツが乾くまで』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
U-NEXT、Netflixにて配信
出演:蒼井優、中島歩、高橋文哉、夏帆、松山ケンイチ、リリー・フランキー、臼田あさ美、齋藤飛鳥、庄司浩平、久保田薫、飛永翼ほか
脚本:生方美久
演出:土井裕泰、塚本連平、小牧桜
音楽:haruka nakamura
主題歌:スピッツ「見知らぬ糸」(Polydor Records)
プロデューサー:千葉行利、宮川晶
製作:ケイファクトリー、TBS
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/tshirt_ga_kawakumade_tbs
公式X(旧Twitter):@tshirts_tbs