横浜流星、30歳の節目に掲げる役者としての新たなテーマ 「脱力感や抜け感が大きな課題」
横浜流星が主演を務めるTBS金曜ドラマ『LOST10』は、脚本・奥寺佐渡子、プロデュース・新井順子、監督・塚原あゆ子という大ヒットメーカーたちがタッグを組むオリジナルヒューマンサスペンス・エンタテインメントだ。
大河ドラマ主演という大仕事を経て、民放ドラマへ帰還した横浜は今、どのような思いでカメラの前に立っているのか。本作の魅力や、主人公・小駒を演じる上での覚悟、そして共演する小栗旬への尊敬の念まで、たっぷりと語ってもらった。なお、本インタビューで本作の場面写真も初公開となる。
15キロ以上の増量で挑む、大河以来の民放ドラマ主演作
――NHK大河ドラマ『べらぼう』以来の民放ドラマ主演となります。オファーを受けた際の気持ちや、本作にかける思いを聞かせてください。
横浜流星(以下、横浜):大河の次の一発目はすごく大事だと思っていました。当初は「映画を」とも考えたのですが、やっぱり自分を世に見いだし、育ててくださったのは民放ドラマですし、そこに対して強い恩義がありました。何より、大好きな新井さん、塚原さん、奥寺さんのチームとご一緒できること、そして小栗旬さんともご一緒できることに胸が高まっていたので、「全力でこの作品に挑もう」という気持ちでした。
――脚本を読まれた際の率直な印象や、魅力を感じた部分はどこでしょうか。
横浜:奥寺さんの脚本はサスペンスでありながら根底に人間愛があり、緻密な心理描写にいつも心を揺さぶられます。今回の『LOST10』は、“新たな挑戦”を感じていて、そこに乗っかれることが非常に嬉しいです。
――実際の撮影現場の空気感はいかがですか?
横浜:とてもいい空気感です。本当に和気あいあいとしていて、ちゃんとスイッチのオンオフがあります。何よりプロデューサーが常に現場にいてくださる信頼感は大きいですし、塚原監督も私たちの感情の機微を丁寧にすくい取ってくださるので、すごく自由にいられます。
――脚本で読まれた際の世界観と、実際に現場に立って演じられてからの印象に違いはありましたか?
横浜:脚本で完成されている世界観の上に、「あとは現場に任せたよ」という良い余白を感じました。実際に小駒として立って、塚原さんの演出があり、北海道ロケの空気や匂いが合わさったときに、全てのピースが埋まるような感覚があって。悩むことも多いですが、すごく充実した撮影を過ごせています。
――演じられる小駒という人物像をどう捉え、どのようにアプローチされていますか?
横浜:小駒は正義感と行動力があって、短絡的だけど人間味溢れる分かりやすい人物です。出世欲もあって何度も異動届を出しているけれど認められず、地方の警察署の中で一番の若手。それでも年齢的には30歳なので、新米と中堅の間にいるからこその葛藤を抱えています。僕自身も今年30歳になり、いろいろな経験を重ねてきたからこその部分と、「まだまだこれからだ」という思いの間に挟まれている感覚があるので、小駒とはすごく重なるものがあります。警察という縦社会の理不尽さの中で、自分の正義感が前に出すぎて衝突してしまう繊細な揺らぎを大切にしたいですね。全10話を通して彼の成長の物語でもあるので、魅力的な小駒を生きられればと思っています。
――役作りのために、体作りにも力を入れられたそうですね。
横浜:小駒は足で稼ぐ刑事なので、常に体を機敏に動かせる健康体に見えるように意識して、体重を増やしました。筋トレや食事量を増やして、前の作品で48キロくらいまで落とした体重から、15〜16キロ増やして臨んでいます。ただ、保険調査員役の小栗さんが体が大きいので、そこに負けないように小栗さんを見て自分を鼓舞しています。