『わたしの知らない子どもたち』予告編&ポスター公開 役所広司、岡田准一ら出演へ

 10月16日に全国公開される西川美和監督の最新作『わたしの知らない子どもたち』の予告編とポスタービジュアルが公開。また新キャストとして、役所広司、田中裕子、岡田准一、吉田羊、坂東龍汰、北村有起哉、赤間麻里子、岩谷健司、つみきみほ、マキタスポーツ、プチ鹿島、サンキュータツオ、井上肇の出演が発表された。

 本作は、シカゴ国際映画祭で観客賞とベストパフォーマンス賞(役所広司)の2冠を達成し、シアトル国際映画祭でも女性監督作品観客賞を受賞した『すばらしき世界』の制作過程で西川監督が出会った、戦後の日本に実在した“知られなかった子どもたち”を描いた人間ドラマ。

 主人公・琴子役に抜擢されたのは、約500人のオーディションの中から選ばれた、当時11歳・小学校5年生の小八重葵美。そして女性教師・曽根役を、エミー賞を受賞した『SHOGUN 将軍』にも出演した二階堂ふみが演じる。さらに、竹野内豊、櫻井海音、花瀬琴音らが共演に名を連ねた。

 新たに出演が発表された役所と田中は、戦争で親を亡くし、孤児となった子どもたちの矯正施設・水上寮から逃げ出した子どもたちに寝床を与え、少しの間面倒をみる漁師の山井甚平とけいの老夫婦を演じる。岡田が演じるのは、孤児として闇市で暮らすことを余儀なくされた子どもたちを父親のような大きな愛で受け容れる、新興ヤクザの組長・菊沢徹。吉田は、散り散りになった子どもたちを迎え入れる孤児院「隣相館」の館長鷹間乃生役を担当する。坂東は、矯正施設にいる子どもたちの相談役として仕事を超えて理解者になろうとする新聞記者・諸積京一郎を演じる。

 また、戦後の混乱期に生きる人々として、新たに日本と朝鮮の抗争を焚き付ける刑事役の北村ほか、赤間、岩谷、つみき、マキタスポーツ、鹿島、サンキュータツオ、井上が出演する。

映画『わたしの知らない子どもたち』【10月16日公開】本予告映像

 公開された予告編では、琴子(小八重葵美)探しに奔走する曽根(二階堂ふみ)と、同じ境遇の少年たちと生きる小八重葵美演じる琴子が、生きていく中で子どもたちの未来を繋げようと出会う様々な人物が交差する。その回想の中に登場するのは、親代わりになる新興ヤクザの組長・菊沢(岡田准一)、警察から逃げる子どもたちの束の間の休息の場を与える山井夫婦(役所広司、田中裕子)、孤児たちの救済施設の館長・鷹間(吉田羊)、仕方なく琴子を疎開させてしまう父・茅野孝一(竹野内豊)たち。戦争によって人生を変えられながらも懸命に生きた子どもたちの命の輝きと、その命を信じ、それぞれの選択で未来へつないだ人々の姿を描く物語の断片が描かれている。

 あわせて公開されたポスタービジュアルは、二階堂と小八重のほか、主要キャストの役所、田中、岡田、竹野内、吉田、坂東の顔が並ぶ。それぞれ、過酷な時代を生き抜いた登場人物たちの顔をリアルに表現した瞬間を切り取ったのは、アジアのみならず世界で注目を浴びるフォトグラファーのレスリー・チャン。映画ポスターの撮影に初めて挑戦したというレスリー・チャンが、少年として生きる琴子の汚れなきまなざし、時代に翻弄され、喪失感を感じさせる教師曽根の繊細な瞳、そしてそれぞれの場所でその時代を懸命に生きた大人たちの顔を刻み込んだ。

 また、新たに発表されたキャストからのコメントも到着。本作の起源となった『すばらしき世界』で主演を務めた役所は「心からこの映画を観て欲しいです。日本映画史の中で、大切な作品が生まれたと思います」とコメントした。

コメント

役所広司(山井甚平役)

心からこの映画を観て欲しいと思います。
子どもたちの眼差しをしっかり受け止めて欲しい。
彼らは、戦争孤児という役を演じる中で、当時の孤児たちに思いを馳せた瞬間があったに違いない。主人公、琴子をはじめ子どもたちの眼差しが胸に刺さります。日本映画史の中で、大切な作品が生まれたと思います。
この作品に参加された全ての皆さん、お疲れ様でした!
そして、おめでとうございます!

田中裕子(山井けい役)

映画「ゆれる」を観て、凄い作品だなぁと思っていました。
その西川組に出れるなら、是非出たいと思って参加させていただきました。
琴子に会えてよかった。

岡田准一(菊沢徹役)

西川監督の作品を心待ちにしていた一人として、この作品には映画としての面白さだけではなく、社会への問いが込められていると感じます。この作品は主人公・琴子を演じた小八重さんを含め、子どもたちが本当に素晴らしく魅力にあふれています。
大人の責任を考えさせられ、問いがあるこの作品が多くの人の心に残り、語り続けられる作品になってほしいと思います。
「火垂るの墓」の後継作はこの作品。今観るべき作品かと思います。

吉田羊(鷹間乃生役)

尊敬する西川監督の作品に参加させていただき、大変光栄に思います。私が演じたのは、主人公琴子が辿り着く戦争孤児救済施設の館長。撮影時は蝉鳴きしきる真夏、クランクインから既に3カ月が経っており、現場は朝から、小八重葵美さん演じる琴子が生き抜いてきた先の"今日この瞬間"をクルー全員でじっと見守っている、そんな温かさに満ちていました。一方で、西川監督は大人、子ども、キャリアの区別なく一人一人を尊重し、エキストラの子どもたち含め俳優全員に目を届かせておられるのが印象的でした。恥ずかしながらこの作品に関わらせていただいて初めて、戦争孤児について学びました。戦争体験者が年々少なくなる中、映画もまた、その役割を引き継いでいけるようにと願ってやみません。平和への祈りをこめて、この映画が沢山の方へ届きますように。

坂東龍汰(諸積京一郎役)

西川美和監督の作品に触れるたび、その人間をまっすぐ見つめる眼差しと、心を深く揺さぶる物語に何度も感動してきました。西川監督の作品に、諸積という役で参加させていただけたことを心から光栄に思います。諸積は、戦後を生きる戦争孤児たちの現実を目の当たりにし、自分に何ができるのかを必死に問い続ける若い新聞記者です。子どもたちの置かれた過酷な状況や、その小さな希望に触れるたび、諸積の正義感や葛藤を自分自身のことのように感じながら、一つひとつの場面に向き合いました。西川監督は、常に作品を真ん中に置き、キャストやスタッフ一人ひとりを深く信頼して現場をつくってくださいました。その空気の中で、役と誠実に向き合い、自分に何ができるのかを考え続けられた時間は、俳優としても大きな財産になりました。この作品は、戦後の物語でありながら、今を生きる僕たちにも問いを投げかけてくれる映画です。ぜひ劇場の大きなスクリーンで、この作品が持つ熱量や息遣いを受け取っていただけたら嬉しいです。

■公開情報
『わたしの知らない子どもたち』
10月16日(金)全国ロードショー
出演:小八重葵美、二階堂ふみ、坂東龍汰、櫻井海音、花瀬琴音、羽山由一郎、小林丞之介、岩田龍門、渋谷そらじ、武内ひなた、北村有起哉、吉田羊、竹野内豊、岡田准一、田中裕子、役所広司
原案・脚本・監督:西川美和
音楽:原摩利彦
撮影:笠松則通
照明:宗賢次郎
美術:三ツ松けいこ
衣裳デザイン:小川久美子
編集:菊池智美
VFXスーパーバイザー:上田倫人、髙橋正紀
製作:紀伊宗之
プロデューサー:小出大樹、伊藤太一
製作・配給:K2 Pictures
共同製作:AOI Pro.
企画:分福
制作プロダクション:AOI Pro.
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