9歳の少女がケーキの材料を求めて町を駆け回る 『大統領のケーキ』本予告&ポスター公開

 7月10日より新宿ピカデリーほか全国公開される映画『大統領のケーキ』の本予告と本ポスタービジュアルが公開された。

 イラク映画として初めて出品された第78回カンヌ国際映画祭で監督週間観客賞とカメラ・ドール(新人監督賞)をW受賞を果たしたほか、第33回ハンプトン国際映画祭最優秀映画賞、審査員賞受賞、第31回アテネ国際映画祭観客賞受賞、第73回サン・セバスティアン国際映画祭観客賞にノミネートされた本作は、イラク出身のハサン・ハーディ監督が自らの体験をもとに描き出した初長編作品。

 ハーディ監督が書き上げた脚本を、『フォレスト・ガンプ/一期一会』『DUNE/デューン 砂の惑星』などの脚本家エリック・ロスが見出し、サンダンス/NHK賞、ドーハ映画研究所からの助成金を獲得。エグゼクティブ・プロデューサーにはロスのほか、『幸せへのまわり道』の監督を務めたマリエル・ヘラーも参加している。撮影はイラクで行われ、ユネスコの世界遺産にも登録された南部のサンクチュアリを想起させる美しいメソポタミア湿地帯や、バグダッド市内の市場を映す。また、主人公の少女ラミアを含めキャスト全員演技未経験者がキャスティングされている。

 物語の舞台は、1990年代、独裁政権下のイラク。人々が戦争と食糧不足に苦しむなか、祖母と二人で暮らす9歳のラミアは、学校のくじ引きで「大統領のケーキ係」に選ばれてしまう。フセイン大統領の誕生日に、お祝いのケーキを準備する係だ。翌朝、ラミアは祖母に連れられて、父の形見の時計と、“友達”の雄鶏ヒンディとともに町へ出かける。だが、日々の食卓も満足に揃えられない祖母の目的はケーキではなく、ラミアを養子に出すことだった。思わず逃げ出したラミアは、自らの手でケーキの材料を集めれば、祖母との暮らしを続けられると信じて、クラスメイトのサイードと協力して町を駆け回る。十分なお金も時間もなく、あるのは知恵と想像力だけ。はたして、“名誉あるケーキ作り”の行方は。

映画『大統領のケーキ』本予告

 公開された本予告は、小学生たちが教室の中で「フセイン大統領万歳!」と大きな声で一斉に唱える場面からスタート。その後、フセイン大統領の誕生日を祝うケーキを用意する係に、くじ引きでラミアが選ばれる。国民のほとんどが日々の暮らしもままならない中、「用意できなければ通報する」「全員が罰を受ける」と先生の言葉は容赦ない。ラミアはクラスメイトの少年サイードに協力を求め、ケーキの材料集めに奔走。大人の手伝いをして卵を手に入れたり、父親の形見の時計を売り歩いたり。お金がない中でも、知恵を絞って町を駆け回る姿が映像からも観て取れる。ラミアは無事ケーキを作ることができるのか。その純粋な瞳に見える世界とはどんなものなのか。

 あわせて公開された本ポスタービジュアルでは、主人公ラミアが“友達”の雄鶏ヒンディと共に、運河沿いの橋の上に腰を掛けて佇んでいる姿が切り取られ、「名誉ある“宿題”は、甘いケーキを作ること」という言葉が添えられている。

■公開情報
『大統領のケーキ』
7月10日(金)より、新宿ピカデリーほか全国公開
出演:バニーン・アハマド・ナーイフ、サッジャード・モハンマド・カーセム、ワヒーダ・サーベト、ラヒーム・アルハジ 
監督・脚本:ハサン・ハーディ 
プロデューサー:リア・チェン・ベイカー 
エグゼクティブ・プロデューサー:エリック・ロス、マリエル・ヘラー 
撮影監督:トゥードル・ヴラディミール・パンドゥル 
編集:アンドゥ・ラドゥ 音響:タマーシュ・ザーニ 美術:アナマリエ・テク
配給:松竹
2025年/イラク、アメリカ、カタール/105分/アラビア語/シネスコ/カラー/5.1ch/英題:The President’s Cake 日本語字幕:星加久実/字幕監修:中町信孝/PG12
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公式サイト:movies.shochiku.co.jp/presidentscake
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