NOAが“座長”として参考にしたのは高橋文哉? 表現者としての成長とさらに広がった可能性

 2022年放送の火曜ドラマ『君の花になる』(TBS系)にて俳優デビューを果たし、話題になったNOA。あれから4年、順調にキャリアを重ねた彼は、現在放送中のドラマ特区『救い、巣喰われ』(MBS)で単独主演を務めている。その主演としての姿に迫ると、やはり根底には『君の花になる』での経験もあるとのこと。

 今回は、主演作『救い、巣喰われ』での経験を聞くとともに、ソロアーティストでもある彼にとっての俳優業とアーティスト業の親和性についても語ってもらった。(於ありさ)

初座長として意識した現場づくりと高橋文哉の背中

――現在放送中の『救い、巣喰われ』でNOAさんが演じている宝生千秋は、人気俳優で女性を弄ぶ悪癖があるものの、純真な天(阪口珠美)に惹かれていくことで、ピュアさを通り越した狂気を開花させていくというようなキャラクターです。どのようなアプローチで役作りを行いましたか?

NOA:表の舞台で活躍しているからこそ、そうじゃないときとのギャップがあるのは根底に孤独さを持っているからなのかなと分析しました。そして、そういう部分に関して僕自身、少なからず共感するところがあるので、千秋の孤独を感じようとするのではなく、自分の中で似たような感覚をつかんで、それを追求していこうとアプローチしました。

――千秋というキャラクターが「どうやったらカッコよく見えるか」も研究されたとのことですが、具体的にどのようなことを意識されましたか?

NOA:周りにいるカッコいい人たちを見ていると、物を取るときや歩くときの動作をゆっくりとすることで余裕があるなと感じたので、そこを意識しました。それから、しゃべるときのトーンも、できるだけ低くしゃべること。それはカッコよさがでるという意味でも、狂気を増すという意味でも、活きてくるだろうなと思ったからです。それこそ、天としゃべるときと、ほかの人としゃべるときではトーンや表情の違いをはっきりとつけるように意識しました。

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――特に千秋というキャラクターが自分の中に入ってきたなと思ったのは、どのシーンでしょう?

NOA:第7話で天から別れを告げられてしまうシーンがあって。そこで、千秋が孤独になったかと思いきや狂気を取り戻して「本当の俺、バレたか」というシーンですかね。実はクランクインしてから3日目に撮影したのですが、そのときに7話担当の塚田(芽来)監督が「自分のタイミングでいいからやって」と言ってくださって。千秋を掴むまで、何度も繰り返しやらせてくれたんです。そのときに、お芝居をしながら立ち入ったことがないゾーンまで行けた感覚がありました。実は僕自身、撮影となるとスタッフさんやカメラに気を取られて、現実感に持っていかれやすいんですけど、あの瞬間はいい意味で天のことしか見えていなくて、すごく新しい感覚を学べました。

――今作は、NOAさんにとって初座長作品でもありました。座長として意識したことはありますか?

NOA:「誰も一人にさせない」ことを意識しました。それから自分の振る舞いだったり、行動だったりで現場の雰囲気を変えてしまうだろうなと考えたので、とにかくキャストはもちろん、スタッフ陣とも仲良くなろうと心がけました。特に「この話をしよう」と用意していったというよりは、明日になったら忘れていそうな何気ない会話を重ねました。

――今回の現場に入るまでに描いていた座長像はありましたか?

NOA:座長ではないのですが『君の花になる』で8LOOMのリーダー役を演じてくれた高橋文哉が引っ張っていってくれる姿は参考になりました。僕自身、あの作品のときに、彼のそういう姿を見て「ついて行きたい、支えたい」と思ったので、今回は自分がそう思っていただけるような存在になれるように真似したつもりです。

――実際に、自分の思い描いていた座長像との出来栄えはどのくらい?

NOA:現場が和気あいあいとしていたし、僕が引っ張らなくても、常に物事が進んで行った現場でした。なので、現場入りする前に考えていた「引っ張るぞ!」みたいな感じはいい意味でなかったかもしれません。

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