『あんぱん』『ばけばけ』を“大晦日”も楽しめる 朝ドラファン必見の『紅白』注目ポイント

朝ドラファン必見の『紅白』注目ポイント

 2025年の『第76回NHK紅白歌合戦』は朝ドラファンであれば絶対に観るべき放送だ。

 それは2025年度前期にオンエアされていた連続テレビ小説『あんぱん』、そして現在放送中の2025年度後期『ばけばけ』の企画がプログラムにあるからだ。

 『紅白』後半の幕開けに放送されるのが、特別企画『あんぱん』スペシャルステージ。中園ミホが書き下ろしたショートドラマ『紅白特別編』、さらにドラマの出演者による歌のスペシャルステージが披露される。

 スピンオフドラマとしては、2024年の『虎に翼』に続く2年連続での『紅白』内の放送となるが、ポイントは『あんぱん』についてはこれまでにもスピンオフやスペシャルステージをすでにパフォーマンスしてきたことにある。9月には健太郎(高橋文哉)、メイコ(原菜乃華)、いせたくや(大森元貴)、中尾星子(古川琴音)のそれぞれ4人を主人公に描いたスピンオフを、『紅白』放送後の2026年1月3日には大森が主演のオーディオドラマ『さいごのうた』がNHK-FMでオンエアとなる予定だ。

 『紅白特別編』では、のぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)をメインに、ドラマ全体のスピンオフとして描かれるのではないかと想像する。12月30日に開かれた司会者陣の記者会見では、有吉弘行が「『あんぱん』のドラマで泣きそうでした。めっちゃよかった。『あんぱん』全部観てない僕でも感動しました」と素直な感想を今田美桜に伝え、綾瀬はるかも「ちゃんと作り込んであって」とコメント。それを受け、今田は「素敵なので、ぜひみなさんにはお見逃しなく」と話していた。有吉のような熱心な朝ドラ視聴者でなくとも万人が楽しめる内容ということであろう。

 8月に放送となった音楽番組『MUSIC GIFT 2025 ~あなたに贈ろう 希望の歌~』では、NHKホールを舞台に今田美桜、北村匠海がコーナーMCを、 大森元貴、原菜乃華、戸田恵子、中尾隆聖、山寺宏一が歌唱をする『あんぱん』キャスト(番組司会には二宮和也も!)によるスペシャルステージが放送された。披露されたのは原、大森で「東京ブギウギ」、山寺が「見上げてごらん夜の星を」、戸田、中尾、山寺での「アンパンマンのマーチ」、出演者での「手のひらを太陽に」といった楽曲だった。

 『紅白』の特別企画では、劇中でメイコが歌っていた「東京ブギウギ」を今田、河合優実、原、〈ワッサワッサワッサリンノ〉というユニークな歌詞の「図案科の歌」を北村、高橋文哉、山寺、学生の面々、劇中でも伸びやかな歌声を披露し大きな話題となっていたいせたくや役の大森が「見上げてごらん夜の星を」、戸田、中尾、山寺といった声優陣を含めた「手のひらを太陽に」、ラストに『それいけ!アンパンマン』のなかまたちも集結しての「アンパンマンのマーチ」という豪華なステージが披露される。司会を務める今田に加えて、ゲスト審査員には松嶋菜々子もおり、そのステージを見守ることになるのか、それとも松嶋も飛び入り参加するのかは注目だ。戦後80年の今年。「アンパンマンのマーチ」の歌詞に込められているのは、やなせたかしが戦争経験から至った“逆転しない正義”のメッセージだ。

 『あんぱん』スペシャルステージに続いて登場するのは、RADWIMPS。『あんぱん』の主題歌「賜物」を含む20周年スペシャルメドレーを披露する。バンドは「大好きな「あんぱん」に、ぱんぱんの感謝と愛を込めて演奏させて頂きます」とコメント(※)。朝ドラのオンエアでは流れていなかった「賜物」の目まぐるしくも美しい曲展開に、視聴者から驚きの声が上がることは、今から想像に難くない。

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