中川大志が再び“日曜の夜”に 『ザ・ロイヤルファミリー』重要キャラへの抜擢も納得

 展之を演じる中川大志といえば、2009年に俳優デビュー。2011年に放送されたドラマ『家政婦のミタ』(日本テレビ系)で阿須田家の長男・翔役を演じたのは、彼がまだ13歳のときだった。この作品での演技が強烈な印象を残し、その後数々の作品に出演、活躍の場を広げている。

 NHK連続テレビ小説には『おひさま』(2011年度前期)、『なつぞら』(2019年度前期)、『らんまん』(2023年度前期)とコンスタントに出演。映画『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子』での演技により、2019年には日本アカデミー賞新人賞を受賞している。大河ドラマへの出演歴も豊富で、『江~姫たちの戦国~』(2011年)、『平清盛』(2012年)、『真田丸』(2016年)、『鎌倉殿の13人』(2022年)とキャリアを重ねてきた。 特に2022年は、『鎌倉殿の13人』での凛々しい武士・畠山重忠役と、日曜劇場『オールドルーキー』(TBS系)での城拓也役という、対照的な役柄を演じた年でもあった。

 現代のスポーツマネジメント会社に勤務するサッカー好きの明るい好青年(『オールドルーキー』)と、鎌倉時代の武士(『鎌倉殿の13人』)というふたつの姿を、同じ日曜日の夜に観ることができたのは、ドラマファンにとってまさに眼福のひとときだったといえる。この翌年、中川はエランドール賞を受賞している。

『鎌倉殿の13人』中川大志、大河史に刻まれた名演 あまりにも武士だった畠山重忠の最期

『鎌倉殿の13人』(NHK総合)第36回「武士の鑑」。北条時政(坂東彌十郎)は源実朝(柿澤勇人)から畠山重忠(中川大志)追討の下…

 とりわけ『鎌倉殿の13人』で演じた畠山重忠は「知勇兼備」と称され、誠実で思慮深い人物だったと語り継がれる人物。実直で、自分の信じる武士道をまっすぐに貫く正統派の武士役に、中川大志はぴたりとハマった。所作や太刀、弓の稽古など準備も大変だっただろうが、馬を走らせている姿は後光がさすように美しく、まさに「武士の鑑」そのもの。だからこそ、重忠の最期のシーンは重く、この悲劇を避ける方法はなかったのかと考えさせられた視聴者も多いはずだ。

 明るくコミカルな役から、重厚感のある正統派・渋い武士役まで多様な役を自然体で、かつ豊かな感情表現で演じ分けることができる中川大志。日曜日の夜に彼がどんな表情を見せてくれるのか楽しみだ。

日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』

早見和真の同名小説をドラマ化。税理士としての挫折を味わい希望を見出せなくなってしまった主人公の人生が、馬主である山王耕造との出会いにより大きく動き出していく。

■放送情報
日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:妻夫木聡、目黒蓮、松本若菜、安藤政信、高杉真宙、津田健次郎、吉沢悠、木場勝己、尾美としのり、関水渚、長内映里香、秋山寛貴(ハナコ)、三浦綺羅、小泉孝太郎、黒木瞳、沢村一樹、佐藤浩市
原作:早見和真『ザ・ロイヤルファミリー』(新潮文庫刊)
脚本:喜安浩平
演出:塚原あゆ子、松田礼人、府川亮介
主題歌:玉置浩二「ファンファーレ」
プロデュース:加藤章一
協力プロデュース:大河原美奈、小髙夏実
編成:佐藤礼子、中野翔貴
製作:TBSスパークル/TBS
©TBSスパークル/TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/RoyalFamily_tbs/
公式X(旧Twitter):@royalfamily_tbs
公式Instagram:royalfamily_tbs
公式TikTok:@royalfamily_tbs

関連記事