小栗旬×ハン・ヒョジュ、日韓スター共演の舞台裏 『匿名の恋人たち』で乗り越えた言語の壁
ハン・ヒョジュ「海外での仕事は普段の3倍ぐらいエネルギーを使う」
ーー壮亮は人に触れることができず、ハナは人の目を見ることができない。それぞれが抱えるハードルは、演じる上で難しい部分でしたか?
小栗:壮亮が抱えている問題は彼のルールのようなものなので、それを作っていくのと、それを許さなければいけないことのバランスが難しかったです。壮亮は他者が汚いと思っているのではなく、自分自身が汚いんじゃないかと思っている。そこがあるならば、ハナと出会ったことによって、少し飛び越えてみよう、乗り越えてみようと思うようになっていったんだ、という彼の成長として演じることを意識しました。
ハン・ヒョジュ:私は人の目を見ないでお芝居するのはこんなに難しいんだ、と思いました。ずっとそうお芝居していたら、肩と首が固くなってしまって……。それが大変でしたね。
小栗:普段やっているような当たり前のことをできるのが、壮亮にとってはハナといるときで、ハナにとっても壮亮といるときなんです。それ以外のときは2人にとってストレスがある。普段できることができないという状態が、演じる上ではすごく面白かったなと思います。
ーーお2人はそれぞれハリウッド映画を含め海外作品への出演経験もありますよね。そういう現場では、やはりいろいろと困難に直面するものですか?
ハン・ヒョジュ:個人的に挑戦するのが好きなので、今までいろいろとやってきましたが、やはり海外での仕事は普段の3倍ぐらいエネルギーを使う大変なことだと改めて思いました。でも、その分本当にたくさん努力したのですごく特別な作品になりました。
小栗:やっぱり違う国に行って撮影するとなると、不安は大きくなりますよね。今回僕らは迎える立場だったので、できる限りフォローできるところはフォローしたいなと思いました。チャレンジしてきてくれること自体が、僕らからしてもありがたいし、嬉しいことなので。
ーー30代~40代の大人の純愛を描く“ロマンティックコメディ”が国際的な座組みで実現したことにも可能性を感じました。
小栗:年齢は経ていますが、今回演じた人物たちは、恋に臆病だったり、奥手だったり、恋を諦めていた人たちなので、恋に出会っていくことがピュアだし、少し幼いところがあるんですよね。どちらかというとこの作品は、傷やトラウマを背負って生きている人たちが観たときに、ちょっと背中を押してくれるような、そういう存在になればいいなと思っています。
ハン・ヒョジュ:私もそう思っています。4人のラブストーリーだけではなく、観てくださる人たちにとって少しでも癒しと勇気を与えられるといいなという気持ちです。
■配信情報
Netflixシリーズ『匿名の恋人たち』
独占配信中
出演:小栗旬、ハン・ヒョジュ、中村ゆり、成田凌、伊藤歩、伊勢志摩、東景一朗、 福田航也、秋田汐梨、秋谷郁甫、米本学仁、山口紗弥加、原田美枝子、梶芽衣子、奥田瑛二、赤西仁、佐藤浩市
原作:映画『Les Émotifs anonymes』
主題歌:KIM CHAEWON of LE SSERAFIM「告白」
監督:月川翔
脚本:キム・ジヒョン
脚本協力:岡田惠和
エグゼクティブプロデューサー:岡野真紀子(Netflix)
制作:イム・スンヨン
企画:パク・ソヨン
プロデューサー:キム・ヨンオン、チェ・ギヨン、キム・クンシル、永井拓郎、大崎真緒
制作プロダクション:YONG FILM
制作協力:RIKIプロジェクト
撮影:山田康介
製作:Netflix
照明:渡部嘉
録音:柳屋文彦
装飾:小山大次郎
編集:ヤン・ジンモ
音楽:ダルパラン
ラインプロデューサー:森徹
制作プロダクション:YONG FILM, YONGFILM JAPAN
制作協力:RIKIプロジェクト
製作:Netflix