『呪術廻戦』『チェンソーマン』ヒットの理由は? 『鬼滅の刃』とは違う“ハードコア路線”
元々ファミリー層向けの作品ではない『チェンソーマン』と『呪術廻戦』をより幅広く浸透させるために、製作サイドは戦略的にプロモーションを展開してきた。
たとえば『チェンソーマン』の場合、顕著なのはアーティストとのタイアップだ。TVアニメ版ではEDアーティストを1話ごとに変更するという異例の試みを行い、Vaundyやano、ずっと真夜中でいいのに。、Aimer、女王蜂、TK from 凛として時雨など、豪華な顔ぶれが集結したことで話題を呼んだ。
そして劇場版『チェンソーマン レゼ篇』も主題歌が米津玄師、EDテーマは米津と宇多田ヒカルのコラボレーションという強力な布陣で、いずれの楽曲も国内外のチャートを賑わせた。
それに対して『呪術廻戦』は、キャラクター人気を押し出す方向性が目立つ。5月30日に公開された『劇場版総集編「呪術廻戦 懐玉・玉折」』は、TVアニメ第2期で描かれた五条悟と夏油傑を主人公としたエピソードを劇場版として再編集したものだった。
とはいえ、ヒットの理由がすべてプロモーションの成果かといえばそうも言えないだろう。『チェンソーマン レゼ篇』は元々原作人気の高いエピソードだったことに加えて、アニメのクオリティの高さから口コミで人気が加速していった。
そして『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』はとくにキャラクター人気に依拠したものではなく、純粋にこの先の物語に関心があるファンが劇場まで足を運んでいる印象が強い。
すなわち身も蓋もない話になってしまうが、この2作品はファミリー層向けの設定でなくとも大ヒットしてしまうほどに“物語の力”が強く、アニメのクオリティが高かったということなのかもしれない。
どちらもまだまだ物語は続いていくため、この先さらなるビッグコンテンツとして世界を席巻してくれることに期待したい。
参照
※1.https://iko-yo.net/articles/17239
※2.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000008679.html
■公開情報
『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』
公開中
11月22日(土)よりMX4D&4DX上映
キャスト:榎木淳弥、内田雄馬、瀬戸麻沙美、津田健次郎、木村昴、中村悠一、櫻井孝宏、浪川大輔、島﨑信長、諏訪部順一、緒方恵美
原作:『呪術廻戦』芥見下々(集英社ジャンプコミックス刊)
監督:御所園翔太
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
美術監督:東潤一
色彩設計:松島英子
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:石川大輔(モンスターズエッグ)
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳圭介、ACE
音楽:照井順政
音楽プロデューサー:小林健樹
音響監督:えびなやすのり
音響制作:dugout
制作:MAPPA
製作:東宝、集英社、MAPPA、サムザップ、MBS
配給:東宝
©︎芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
IMAX劇場、MX4D&4DX上映劇場一覧:https://theater.toho.co.jp/toho_theaterlist/shibuyashimetsu.html
■放送情報
TVアニメ第3期『呪術廻戦「死滅回游 前編」』
2026年1月より放送
キャスト:榎木淳弥、内田雄馬、浪川大輔、緒方恵美
原作:『呪術廻戦』芥見下々(集英社ジャンプコミックス刊)
監督:御所園翔太
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン :矢島陽介、丹羽弘美
副監督:高田陽介
美術監督:東潤一
色彩設計:松島英子
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:石川大輔(モンスターズエッグ)
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳圭介、ACE
音楽:照井順政
音楽プロデューサー:小林健樹
音響監督:えびなやすのり
音響制作:dugout
制作:MAPPA
©︎芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
公式サイト:jujutsukaisen.jp
公式X(旧Twitter)https://x.com/animejujutsu