『ひらやすみ』を体感できるファンイベント、11月29日・30日開催 吉岡里帆のコメントも
NHK夜ドラ『ひらやすみ』が、作品の舞台である東京・阿佐ヶ谷でファンイベント「夜ドラ『ひらやすみ』ファン・フェスティバル in阿佐ヶ谷」を11月29日・30日に開催することが決定。あわせて、吉岡里帆のインタビューコメントが公開された。
本作は、小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』にて2021年から連載中の真造圭伍の同名漫画を実写化する人間ドラマ。主人公は、定職なし、恋人なし、普通ならあるはずの(?)将来の不安も一切ない、お気楽な自由人の生田ヒロト。彼は人柄のよさだけで、仲良くなった近所のおばあちゃん・和田はなえから、タダで一戸建ての平屋を譲り受ける。その平屋で山形から美大進学のために上京してきた、18歳の従姉妹・小林なつみと2人暮らしをスタート。何気ない日常の中で、どこか懐かしさを感じる平屋での生活や、おばあちゃん直伝の四季の料理がほんのりと彩りを添えていく。いつしかヒロトの周りには仕事や人間関係、将来への漠然とした不安など、生きづらい“悩み”を抱えた人々が集うようになっていく。
主人公・ヒロトを岡山天音、ヒロトと同居することになる従姉妹・なつみを森七菜、ヒロトが偶然出会う不動産会社勤務のよもぎを吉岡がそれぞれ演じるほか、吉村界人、光嶌なづな、根岸季衣がキャストに名を連ね、語りを小林聡美が担当する。
NHKプレミアムドラマ『団地のふたり』がギャラクシー賞選奨に輝いた松本佳奈がチーフ演出を務め、アニメ『スキップとローファー』などの米内山陽子が脚本を手がける。
吉岡は演じる立花よもぎについて、「会社では“いろんなことができて当たり前”と扱われる年齢なんだけど、だからって頑張ってることを認めてもらえるわけでもない」と共感を寄せる。「新人の頃は気にかけてもらえていたけど、最近はそういうのもなくなったな、という積み重ねで疲れていく。“あ、私って本当ずっと仕事ばっかりしてるなあ”って感覚はとても共感しながら演じました」と語った。
そんなよもぎが惹かれていく相手が、岡山天音演じるヒロトだ。吉岡は「自由に自分らしく生きたいんだけど、自分らしさって何だっけって、ちょっと見失っている人」と分析。「ヒロトからたくさんエネルギーをもらって、ほんのちょっとだけ変わる。その“ちょっとだけの変化”が演じていて楽しかったです」と撮影を振り返った。
原作については、「阿佐ヶ谷に住む人たちの息遣いや町のリアリティーが、漫画の中にも空気として流れている」とコメント。「日常からちょっとだけ解き放ってくれるような登場人物が多く、特にヒロトとなっちゃんの“あえて誰かに話さないような日常”がすごく魅力的」と魅了された様子を見せた。
放送中の作品を観ている視聴者へも、「仕事を頑張って帰ってきて“もう正直ドラマとか見られないよ”という人も、15分だけテレビをつけていただけたらうれしい」とメッセージ。「ヒロトが“頑張りすぎないコツ”を教えてくれると思います。ちょっとだけ癒やされる時間になれば」と語った。
「夜ドラ『ひらやすみ』ファン・フェスティバル in阿佐ヶ谷」は、11月29日・30日の2日間10時から16時30分まで、JR阿佐ケ谷駅南口広場とビーンズ阿佐ヶ谷てくてにて開催。会場では、主人公ヒロトの愛車バイクや、なっちゃんの漫画原稿、2人で作ったハリボテの金魚などの実物展示のほか、出演者からの会場限定メッセージやフォトスポット、オリジナル缶バッジ制作体験などが予定されている。入場無料で、事前申込は不要となっている。
吉岡里帆(立花よもぎ役)コメント
よもぎって、等身大で演じられるといいますか、気持ちが分かることがたくさんあります。会社では「いろんなことができて当たり前」と扱われる年齢なんだけど、だからって頑張ってることを認めてもらえるわけでもない。新人の頃は気にかけてもらえていたけど、最近はそういうのもなくなったな、とか。そういうちょっとしたことの積み重ねで疲れていくというか…。「あ、私って本当ずっと仕事ばっかりしてるなあ」っていう感覚はとても共感しながら演じました。
よもぎはきっとヒロトにいちばん“当てられちゃう”役だと思います。自由に自分らしく生きたいんだけど、自分らしさって何だっけって、ちょっと見失っている人。そこに、ヒロトからたくさんエネルギーをもらって、ちょっとだけ変わる。ほんのちょっとだけの変化なんだけど、そこがすごく演じていて楽しかったです。
舞台となる阿佐ヶ谷に住んでいる人たちの息遣いや、町のリアリティーが漫画の中にもずっと空気感として流れているように感じました。日々忙しくて、やらなきゃいけないことがたくさんある中で、そういう日常からちょっとだけ解き放ってくれるような。そういうキャラクターたちがたくさん出てくるのが魅力だと感じています。
特に主人公のヒロトと、いとこのなっちゃん。この2人の織りなす、“あえて誰かに話さないような日常”を漫画で見せてもらうことで、「ああ、そうだよな。人との関わり合いって、こういうことが大事だよな」と気付かされるというか。この作品の特に好きなところです。
この作品と「夜ドラ」の放送枠は相性がいいなと思っています。仕事を頑張って帰ってきて、「もう正直ドラマとか見られないよ」という人も、15分だけテレビをつけていただけたらうれしいです。ヒロトが“頑張りすぎないコツ”みたいなものを教えてくれると思います。「ひらやすみ」には皆さんと同じように一生懸命毎日を生きている、人間らしいキャラクターがたくさん出てきます。そういう誰かと心を通わせながら、ちょっとだけ癒やされる。そんなふうに見てもらえるとうれしいです。
■イベント情報
「夜ドラ『ひらやすみ』ファン・フェスティバル in阿佐ヶ谷」
開催日時:2025年11月29日(土)・30日(日) 午前10時〜午後4時30分
会場:①JR阿佐ケ谷駅南口広場 ②ビーンズ阿佐ヶ谷てくて(東京都杉並区阿佐ヶ谷)
入場:無料・事前申込不要(混雑時は入場制限あり)
主催:NHK
後援:杉並区
■放送情報
『ひらやすみ』
NHK総合にて、毎週月曜から木曜22:45~23:00放送
出演:岡山天音、森七菜、吉岡里帆、吉村界人、光嶌なづな、根岸季衣
ナレーション:小林聡美
原作:真造圭伍
脚本:米内山陽子
音楽:富貴晴美
音楽プロデューサー:福島節
演出:松本佳奈、川和田恵真、髙土浩二
制作統括:坂部康二、熊野律時
プロデューサー:大塚安希
写真提供=NHK