高橋文哉&西野七瀬の撮影の裏側やインタビューも 『少年と犬』特典映像は見逃せない内容

『少年と犬』特典映像は見逃せない内容

 大袈裟じゃなく、“犬”の存在が人間の命を救うことってあると思う。わたし自身、中学1年生の時からトイプードルの男の子と一緒に暮らしていた。多感な青春時代を乗り越えることができたのは、彼のおかげだなと感じる部分がたくさんある。友達と喧嘩をした時、失恋をした時、親に反抗的な態度を取ってしまったことに後悔をした時。彼はいつでもわたしの足元に寄り添い、ただただそばにいてくれた。言葉は通じなくても、「生きていていいんだよ」と肯定してもらえるような瞬間がたしかにあったのだ。

 だからこそ、映画『少年と犬』を観ながら、多聞という犬の存在に強く心を揺さぶられた。震災で大切なものを失った青年・和正(高橋文哉)や、とある罪を犯した経験がある美羽(西野七瀬)が、多聞に出会い、支えられ、生きる希望を取り戻していく姿は、自分自身の経験とも重なる部分があったのだ。『ラーゲリより愛を込めて』の製作陣が再集結し、人間と犬のかけがえのない絆を描いた本作。映画館で涙を流した方も、見逃してしまった方も、10月3日にリリースされるBlu-ray&DVDでふたたび多聞に会うことができる。あの日、スクリーンで感じた温もりを何度でも味わえるなんて……!

 初回生産限定版Blu-rayには、本編映像はもちろん、特典映像として撮影の裏側がたっぷり収録され、さらに初日舞台挨拶、公開御礼舞台挨拶の様子も収録されている。高橋文哉も言っていたように、本作ほど犬の登場シーンが多い映画はなかなかない。そのため、「どうやって撮影をしているんだろう?」と気になる部分が多かったが、メイキングを見ると、多聞役のさくらとキャスト・スタッフが一丸となり、お互いに信頼関係を築きながら現場を作り上げてきたことがよく分かる。

 「すごく良い子なので、想像していたよりスムーズに撮影が進む」(伊藤健太郎)、「雪が大好きらしくて、走り回って遊びたい気持ちもあるだろうに、ずっと座ってジーッとして偉い」(西野七瀬)とキャスト陣から絶賛されていたさくら。劇中では、東日本大震災から半年後の宮城県や、熊本地震が発生した瞬間をタイムリーに描いているため、キャスト陣はシリアスな気持ちになる場面が多かったはずだ。それでも、撮影の合間にさくらと触れ合うと、みんな自然と笑顔になる。

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