2025年夏アニメで“懐メロ”流行? GLAY、TM NETWORK、ユニコーンなど往年の名曲が続々

「気分上々↑↑」をEDに起用した『パリピ孔明』、「ハレ晴レユカイ」や「気まぐれロマンティック」がEDで流れた『時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん』……。このところアニメ業界では、昭和や平成に流行した“懐メロ”のリバイバルブームが到来している。
7月から放送が始まった夏アニメでも、さまざまな作品で往年の名曲がカバーされているようなので、まとめて紹介していきたい。
『ばっどがーる』
まず注目したいのは、今期の“まんがタイムきらら枠”アニメ『ばっどがーる』。同作の声優を務める橘杏咲、花宮初奈、松岡美里、花井美春は音楽ユニット・天狼群を結成しており、1stデジタルシングルとして横浜銀蝿「ツッパリHigh School Rock’n Roll(登校編)」のカバー曲をリリースした。
同楽曲は元々1981年にリリースされたもので、昭和の不良文化を体現した“ワル”たちのアンセムとしてお馴染み。『今日から俺は!!劇場版』などさまざまな作品でカバーされているほか、今年2月には岡田准一が出演するマクドナルドのCMにも使用されていた。
また天狼群は、GLAYがライブで必ずと言っていいほど演奏する定番曲「彼女の“Modern…”」を2ndデジタルシングルとして発表。TERUのクールな歌唱とは対照的に、声優陣がかわいらしい歌声を披露しており、新鮮なギャップが生み出されている。
『宇宙人ムームー』
そして『宇宙人ムームー』の第2クールでED曲に使用されているのは、UNICORN(ユニコーン)が1993年にリリースした「すばらしい日々」だ。奥田民生が作詞・作曲を手掛けた名曲に、栗コーダーカルテットがリコーダーアレンジを施している。なによりもムームー(CV.小桜エツコ)と梅屋敷桜子(CV.春海百乃)による癒し系の歌声が、曲の雰囲気と絶妙にマッチしている。
なお同アニメの第1クールでは、たまが1990年にリリースしたデビュー曲「さよなら人類」のカバーがEDに使用されていた。こちらも90年代初頭のバンドブームを象徴する名曲で、そのノスタルジックな雰囲気が『宇宙人ムームー』のゆるい異世界SFの空気とよく馴染んでいる。
『その着せ替え人形は恋をする』

『その着せ替え人形は恋をする』Season 2では、劇中歌としてロックの名曲が使用されたことが大きな話題に。第13話から第14話にかけて、喜多川海夢と五条新菜がクラスメイトたちとカラオケに行く場面で、菅谷乃羽の入れた曲が流れたのだ。
選曲は、THE PINBALLS「片目のウィリー」、神聖かまってちゃん「ロックンロールは鳴り止まないっ」、GOING STEADY「銀河鉄道の夜」。とくに「ロックンロールは鳴り止まないっ」に関しては菅谷がほぼ1曲をフルで歌い上げており、魂のこもったシャウトが延々と響き渡ったうえで、新菜の過去が浮き彫りになったり、海夢との恋愛事情に斬り込んでいったりする名シーンになっていた。
3曲とも平成の王道ヒットチャートというよりは、インディー・サブカル層に支持されていた楽曲。青春時代の葛藤や孤独、痛みなどが表現されているので、作品のテーマとも上手く噛み合っている。ちなみに原作でもこの場面の選曲は同じなので、原作者・福田晋一の選曲センスの高さがうかがえるだろう(※)。




















