『なんで私が神説教』“静”広瀬アリスが自分自身に神説教 “愛花”志田未来の白昼の復讐劇
『なんで私が神説教』(日本テレビ系)の第8話について、主演の広瀬アリスは自身のSNSに「演じてた側としては最終回ですか?ってくらい気持ちがぶわぁぁあぁぁぁぁあっと溢れました。」「てんこもりの8話。一番大変なシーンが多かったけどやり切りました!」と綴っていた。
広瀬が投稿している通りに、第8話は、これが最終話として物語全体を着地させても納得するほどの山場が多くある回であった。本作では静(広瀬アリス)の“神説教”が各話の恒例シーンであり、一番の見せどころとなっているが、第8話での説教の相手は自分自身。愛花(志田未来)が2年10組のクラスで起こした復讐劇、そこで暴露された「麗美静は、人殺しです」という言葉に対しての説明と謝罪、教師としての責任、愛花と妹の花恋(菅原咲月)への贖罪について静は生徒たちの前で話し始める。
およそ10分の長尺シーン。その終盤で、静は生徒たちに背を向け、黒板と向かい合うようにして、“私を責める自分自身”に説教を始める。本当の贖罪は自分の言葉を封印することではなく、命を絶ってしまった花恋のように悩んでいる生徒を救うこと。言葉を選びながら、それでも恐れずに自分の考えを伝えること。教師存続か、否か。そのジャッジは生徒たちに委ねられていたが、満場一致で静は教師を続けることとなった。それは亡くなった花恋のためにも。静の思いが生徒たちへと伝播していきつつ、七海(水沢林太郎)と西畑(林裕太)が砕けた雰囲気を作ったところで、静の瞳からポロッと綺麗な涙が落ちるのがタイミング的にも嬉し涙に感じられて、広瀬の素晴らしい芝居を前提に、いい演出(もしくは編集)でもあると感じた。
回全体の構図としては、「静VS愛花」であり、元担任教師である愛花が教壇に立ち、「私は麗美静を許さない」と白昼の復讐劇を見せつけるシーンは、狂乱する志田未来の演技が衝撃的だ。ただ、芝居としてはその後の、静と愛花が対峙し、間に京子(木村佳乃)が入る場面がもう一つの山場でもある。沸々と怒りの沸点が上がり時折口調も変化していく愛花に、その言葉を全身で受け止め、贖罪の仕方を問いかける静。そこにまたしても横やりを入れてくる森口(伊藤淳史)に対して、京子が「黙れクソガキ!」と一喝したシーンが、筆者としてはこれまでで最もスカッとしたかもしれない。
最終話とも取れる第8話を終え、これ以上の盛り上がりが作れるのか少々心配になってしまうが、第9話では不登校の生徒・脇坂春樹(萩原護)が本格登場。「強制退学者リスト」を武器に、脇坂が学園に嵐を巻き起こしていく。
『となりのナースエイド』『イップス』などのオークラが脚本を手掛ける、進学校を舞台とした完全オリジナル作品。他人と本音でぶつかり合えない大人たちに送る新たな学園ドラマ。初の教師役となる広瀬アリスが主演を務める。
■放送情報
『なんで私が神説教』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00〜放送
出演:広瀬アリス、渡辺翔太(Snow Man)、岡崎紗絵、野呂佳代、小手伸也、伊藤淳史、木村佳乃、堀内敬子
脚本:オークラ
演出:内田 秀実、南雲聖一ほか
チーフプロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:藤森真実、白石香織(AX-ON)
音楽:横山克
制作協力:日テレアックスオン
©日本テレビ
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