『あんぱん』“のぶ”今田美桜が選んだ“愛国”の道 『虎に翼』と当時のジェンダー観が重なる

 第7週を観ていて、思い起こすのが『あんぱん』と同時代を描いている朝ドラ『虎に翼』(2024年度前期)。道なき道を切り開いていったヒロイン・寅子(伊藤沙莉)は結婚という選択に疑問を持っていたが、優三(仲野太賀)と一緒になることを選び、よね(土居志央梨)からは『あんぱん』で言う“そちらの道”に進んでしまったと失望されていた。寅子とのぶで信じる道は大きく違うが、女性が嫁いで行くのが当然という当時の空気感は2作共に共通している。

『虎に翼』と“繋がる”『あんぱん』の世界 のぶは「お国のため」の考えにどう染まる?

「花に嵐のたとえもあるぞ、さよならだけが人生だ」  草吉(阿部サダヲ)が披露した井伏鱒二による漢詩『勧酒』の訳で幕開けとな…

 『あんぱん』第35話の冒頭では、うさ子(志田彩良)が家から結婚を急かされお見合い写真が山のようになっていることをのぶに話していたが、第8週「めぐりあい わかれゆく」ではのぶにも縁談の話が舞い込んでくる。相手は、若松次郎(中島歩)。一等機関士として働いており、結太郎と船上で会ったことがあるという。嵩との道が違えたまま、のぶの進む道の先にいるのは次郎なのだろうか。

■放送情報
2025年度前期 NHK連続テレビ小説『あんぱん』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00〜8:15放送/毎週月曜〜金曜12:45〜13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜8:15〜9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:今田美桜、北村匠海、加瀬亮、江口のりこ、河合優実、原菜乃華、細田佳央太、高橋文哉、中沢元紀、大森元貴、二宮和也、戸田菜穂、浅田美代子、吉田鋼太郎、竹野内豊、妻夫木聡、阿部サダヲ、松嶋菜々子
音楽:井筒昭雄
主題歌:RADWIMPS「賜物」
語り:林田理沙アナウンサー
制作統括:倉崎憲
プロデューサー:中村周祐、舩田遼介、川口俊介
演出:柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴、尾崎達哉
写真提供=NHK

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