『母の待つ里』8月30日よりNHK総合で放送 中井貴一「自分探しの旅を、ご覧頂けたら」

 2024年にNHK BSで放送された中井貴一主演ドラマ『母の待つ里』 が、NHK総合にて8月30日より4週連続で放送されることが決定した。

 本作は、浅田次郎の同名小説を実写化したミステリアス・ファンタジー。仕事に邁進し、“独身”を貫いてきた大企業の社長・松永徹、認知症になった母に、娘として“別れ”を告げられなかった医師・古賀夏生、定年後、妻に離婚を突きつけられ“居場所”を失った男・室田精一。“孤独”を抱えた3人の元に、ある日、“ふしぎな村”への招待状が届く。彼らを待ち受けるのは、ひとりの年老いた“母”・ちよ。彼女の人生に何があったのか、誰も知らない。全ての謎が解けるとき、そこに待っているものとは。

 松永を中井、古賀を松嶋菜々子、室田を佐々木蔵之介、ちよを宮本信子がそれぞれ演じる。

 地上波放送決定にともない、原作者の浅田、中井、松嶋、佐々木、宮本から喜びのコメントが寄せられている。

コメント

浅田次郎(原作者)

この物語の舞台は架空の村である。しかし「遠野物語」をモチーフにしているから、岩手県遠野がロケ地に選ばれたことに偶然はない。撮影現場に原作者が顔を出すのは迷惑であろうと思ったが、遠野での長期ロケと聞いて矢も楯もたまらず足を向けた。折しも花の季節であった。春の遅い遠野には、桜も辛夷も菜の花もいっぺんに咲いていた。その美しい村で、美しい人々の織りなすドラマができ上がった。
ふるさとを、あなたに。

中井貴一(松永徹役)

以前から浅田作品が好きで、映像化された作品を何本かご一緒させていただきました。この作品もぜひやらせていただきたいと思っていたら、お声がけをいただき実現しました。
そして1カ月間、岩手県遠野市で撮影した際、人々の温かさに触れ、「故郷」とは場所でなく「人」であり、土地に帰るのではなく、人に帰るのだと感じました。
年齢を重ね、ある企業体のトップに立った男の、孤独からの「故郷」探し。自分探しの旅を、ご覧頂けたら……と思います。

松嶋菜々子(古賀夏生役)

浅田次郎先生の作品は、学生時代から親しみをもっておりました。
岩手県の遠野は、時間をかけながら流れ、まるで本当の故郷のように感じられる場所でした。
その遠野で過ごした1カ月は大変貴重な時間となりました。
私が演じる夏生が、母に対して自分の感情をどう考えて自分の中で消化させていくのか。自分にとっての「故郷」とは何か。
皆さんにも考えていただける時間になるかと思います。
そして、遠野の古き良き街並みもお楽しみください。

佐々木蔵之介(室田精一役)

地上波での放送、とても嬉しく思います。
すべての人の心にある「母」。 
この作品にはなんとも懐かしく、優しく、あたたかな「母」がど真ん中に座しています。 
その愛に、思い切り甘えて、演じられて幸せでした。 
「母の待つ里」に、皆さまと一緒に旅が出来れば!
是非、お楽しみにお待ちください。

宮本信子(藤原ちよ役)

遠野から又呼ばれました!
不思議なご縁!
「母の待つ里」のオファーをいただいた時の気持ちです。

どっしりと見ごたえのあるドラマで、演じ甲斐のある役!
「ちよ」さんはどんな人なのか…、考えて、想像して、表現する。
私は人物に魂を入れたい。
現場に入ったら「ちよ」の人生を楽しみ、自由に開放して役を生きたい。
そう思っておりました!

遠野でのロケは私にとって、とても幸せな時間でした。
多くの方々にお世話になりました…。
本当にありがとうございました。
心よりお礼申し上げます!

皆様、是非ご覧下さい。

■放送情報
土曜ドラマ『母の待つ里』 
NHK総合にて、8月30日(土)スタート 毎週土曜22:00~22:45放送
出演:中井貴一、松嶋菜々子、佐々木蔵之介、満島真之介、坂井真紀、鶴見慎吾、根岸季衣、伊武雅刀、中島ひろ子、五頭岳夫、松浦祐也、菜葉菜、矢柴俊博、入山法子、大西礼芳、永田凜、宮本信子
原作:浅田次郎 『母の待つ里』
脚本:一色伸幸
音楽:渡邊崇
文楽場面:桐竹勘十郎 ほか
ゼネラルプロデューサー:杉田浩光(テレビマンユニオン)
プロデューサー:石井永二(テレビマンユニオン)
制作統括:高城朝子(テレビマンユニオン)、遠藤理史(NHK)、訓覇圭(NHKエンタープライズ)
演出:森義隆、阿部修英(テレビマンユニオン)
写真提供=NHK

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