『続・続・最後から二番目の恋』“人生に恋をする”の意味 “真平”坂口憲二が抱えていた秘密
しかし、その真意は誰も予期せぬものだった。真平の主治医・門脇(高橋克明)が少し前に亡くなったのであった。長女である典子(飯島直子)の一言でこの事実が判明。いつもはおちゃらけて、めったに怒らない典子だが正面に座って説教するさまは演技とはいえ迫真だ。そして、典子は「急に怖くなったんでしょ?死とか、そういうのが。考えたくない、だから聞かなかったことにしよう。だからそうなんじゃないの?」と聞くのであった。そして「結局、あんたこう思ってんのよ。家族なのに、自分の気持ちなんて誰にもわからないって」「でも、私たちはずっとずっとわかろうとしている。大事なのは、ずっとわかろうとしている気持ちなんじゃないの?」と聞くのであった。
これを聞いた和平は頭を抱えた後で、真平に「心配かけたくなかったって言うんだよな、こう言う時に。心配をかけあえるのが、家族じゃないのか。俺は心配かけたくなかったって言われるのが1番悲しいよ」と言い、知美にも伝えていないことを一喝。真平は急いで、知美のもとへと向かい、伝言を残していると話す門脇の妻のもとへと言ったのであった。
第1話から、常に死とは隣り合わせのこのドラマ。11年の時を経て、60代前後となった和平・千明と同じ世代にとっては、きっとリアルなことなのだろう。そこを包み隠さず、そして、大それたことではなく、日常に起こりうることとして書いているのが、今回のシーズン3の1つのテーマとなっているのだろうと改めて感じた。
さて、今話のサブタイトルは「人生に恋するためにここにいる」であった。前話の記事で紹介した通り、このドラマにおいての恋の意味は2つある。恋愛としての恋、それから人生に恋をするという意味の恋だ。
後者については、シーズン1『最後から二番目の恋』の最終回「第11話 まだ恋は終わらない~最終回」のラストシーンで流れたモノローグで千明が「人生って自分の未来に恋をすることなのかもしれない。自分の未来に恋をしていればきっと楽しく生きていける。46歳、独身。人生のまだ恋は終わらない」との言葉を残す。
この言葉、少し抽象的な気もしたが、今話での千明のモノローグを聞いて、確信に変わった。人生に恋をするというのは、自分の人生を「結構幸せだと思うんだ」と言えることなのかなと。まだまだ放送が始まったばかりの今シーズン、ここから千明の恋はどのような方向に進むのか。見守り続けたい。
鎌倉を舞台に、テレビ局プロデューサーの主人公と、市役所で働く公務員の恋を描いたロマンチック&ホームコメディ。2012年1月に第1期の連続ドラマ、同年11月にスペシャル版、2014年に第2期が放送され、本作はその続編となる。
■放送情報
『続・続・最後から二番目の恋』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:小泉今日子、中井貴一、坂口憲二、内田有紀、飯島直子、久保田磨希、松尾諭、佐津川愛美、白本彩奈、広山詞葉、美保純、柴田理恵、浅野和之、渡辺真起子、森口博子、石田ひかり、三浦友和ほか
脚本:岡田惠和
プロデュース:若松央樹(フジテレビ)、浅野澄美、郷田悠(FCC)
演出:楢木野礼、高橋由妃、西岡和宏(フジテレビ)
主題歌:浜崎あゆみ「mimosa」(avex trax)
制作協力:FCC
制作著作:フジテレビ
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