『恋は闇』秋元康が不在でも流行なるか 『あな番』『真犯人フラグ』スタッフの真価問われる
4月16日に日本テレビ系でスタートしたドラマ『恋は闇』が、考察ファンの間で早くも話題沸騰中だ。主演は志尊淳と岸井ゆきの。完全オリジナル脚本で描かれる本作は、恋愛、ミステリー、サスペンスという三層構造の中に、“闇”というテーマを軸にした人間ドラマを織り交ぜた意欲作だ。
脚本を手がけるのはドラマ『こっち向いてよ向井くん』(2023年/日本テレビ系)、映画『余命10年』(2022年/岡田惠和との共同)などで高く評価された渡邉真子。緻密な心理描写と伏線の妙で定評があり、本作においても、その手腕をいかんなく発揮している。
物語は、週刊誌ライター・設楽浩暉(志尊淳)と報道番組ディレクター・筒井万琴(岸井ゆきの)の出会いから始まる。2人が交錯するのは、都内でゾロ目の日にのみ発生する連続殺人事件「ホルスの目殺人事件」の現場だ。被害者は全身を刺され、右目にオレンジ、左目に青のカラーコンタクトを装着されているという異様な手口が特徴である。
浩暉と万琴は事件を追ううちに急接近していく。しかし、彼の履くスニーカーが現場の足跡と一致している描写や、過去になんらかの罪を犯したという独白があることから、「事件に関与している」ことは確定的ながら、「怪しすぎて逆に犯人ではないのでは?」という“ミスリード説”も浮上している状況だ。
『恋は闇』で志尊淳が醸し出す“危うい魅力” 設楽の“ホルス”の事件との関係性は?
「禁断の恋」と呼ばれる恋愛模様を何度も見てきたが、その言葉がこれほど似合う相手役もいないのではないだろうか。それほど、連続殺人鬼…また、考察ファンたちの間で注目されているのが、森田望智演じる万琴の親友・内海向葵。過去にストーカー被害を受けた経験を持つ彼女には、「多重人格説」や「真犯人説」がネット上で飛び交っている。さらに、彼女のクレジット表記が『あなたの番です』(2019年/日本テレビ系)で真犯人を演じた西野七瀬と同じ“3番手”であることから、「意図的な布石ではないか」と推測する声も。
ほかにも、第1話では田中哲司演じる万琴の上司が、広島カープで活躍した黒田博樹のユニフォームを着ていることから、「黒田=黒だ=黒幕」という伏線予想も登場。また、「配達員に配られた飴が“ホルスの目”と同じオレンジと青だった」というマニアックな指摘も見受けられた。
岸井ゆきのの“語らない”芝居の魅力 『恋は闇』で恋愛に振り回される役をどう演じる?
物語の世界を生きる登場人物を演じる役者にとって、セリフはなくてはならないもの。しかし、ときにセリフがないカットでも、不意に映る表…さらに、第2話では血だらけの女性遺体とともに少年時代の浩暉が映し出されるシーンがあり、「過去に浩暉が関わった未解決事件が、現在のホルスの目事件とつながっているのでは」と推測する声が噴出。さらに、向葵の目にうっすらと青い光が差す演出に注目した人も……。