『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』ハッピーな本編映像 著名人コメントも

 4月4日に全国公開される『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』の新たな本編映像と著名人コメントが公開された。

 「ゲット・ラッキー」「ハッピー」をはじめ、数々のヒット曲を世に送り出す一方で、自身のファッションブランド「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」でストリートの流行を生み出し、ルイ・ヴィトンのクリエイティブ・ディレクターとしてランウェイショーも手がけるなど、音楽界のみならずポップカルチャー界で最も革新的な存在であるファレル・ウィリアムス。本作ではそんなウィリアムスの人生を、『バックコーラスの歌姫たち』のモーガン・ネヴィルがレゴアニメーションで表現した。

世界中がハッピーに! 映画『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』本編映像

 今回公開された本編映像には、ウィリアムスの代表曲「ハッピー」の世界的な大ヒット、さらには世界中で社会現象にまで発展した当時のインタビューの様子が展開されていく。2014年、ウィリアムスがアメリカの名物司会者であるオプラ・ウィンフリーの番組に出演した際の映像を再現。ウィンフリーが「ハッピーで何が(起きている)?」と尋ねると「皆が動画を上げ僕の手を離れた」と、率直な心境を明かすウィリアムス。続いて、イングランド、ガーナ、フランス、ウクライナ、日本など、世界中のファンが「ハッピー」にあわせて踊る動画が次々と流れていく。

 映像を観て感極まった様子で思わず涙するウィリアムスに「おばあ様はこんな姿を想像していなかったわね」と、孤独だった幼少期から音楽への関心を誰よりも応援してくれていたウィリアムスの祖母に対し、ともに思いを馳せるようにウィンフリーが寄り添う。「テレビで泣く?」と冗談めかして返すウィリアムスだが、唯一無二の才能の持ち主ゆえの孤独や挫折、苦悩を乗り越え、世界中に愛される楽曲を届けることができたことへの万感の思いがあふれ出した貴重な瞬間を収めたシーンとなっている。

 また、「ハッピー」日本版MVに出演したVERBALをはじめ、日本人唯一のレゴ認定プロビルダーの三井淳平、歌舞伎俳優の中村虎之介、ソロミュージシャンのMHRJ、映画感想TikTokクリエイターのしんのすけ、音楽ジャーナリストの高橋芳朗ら各界の著名人からコメントが到着した。

 なお、映画の公開に先駆け、本作のサウンドトラック国内版が発売中だ。

コメント

中村虎之介(歌舞伎俳優)

人生は1つ1つピースの積み重ねで出来ている。
ファレル氏の半生をレゴで描いた今作は自分の人生をゆっくり見直すきっかけとなった。
彼の生み出す才能のピース。音楽やファッション多種多様なアーティストが彼のプロデュースを求めるのは、彼の想像力や探求心がひときわ魅力的でカラフルなピースに見えるからであると思う。
そして何より周りの家族、友人。
大切なピースが一時崩れそうになる彼を支えた。
レゴはすぐに完成しない。自分自身の人生も沢山の人に支えられており、その積み重ねでできているものだと再確認した。
ピースというのは、レゴのパーツの意味でもあるが、僕には彼が常に祈っている平和のピースにも聞こえる。世界的アーティストでありながら人間としての根本の優しさを持ち合わせ、謙虚かつ魅力的なアーティストは唯一無二だと感じた。

VERBAL(アーティスト(m-flo/TERIYAKI BOYZ)/AMBUSH CEO)

レゴアニメーションだからこそ、ファレルの数々の功績がダイレクトに心に飛び込んでくる。僕の音楽、ファッション、アート——すべてのクリエイティブへのアプローチを一新させた、あの頃のインスピレーションが鮮やかに蘇る作品でした。

MHRJ(ソロミュージシャン)

ちょうど制作期間中に見たので、誰かの評価を気にするより自分の中の最高を大切にしようと改めて思える映画だった。
ものづくりしてる人や自分の居場所に悩んでる人にとってはヒントをたくさん探せる映画だと思う。
ファレルの大ヒット曲も良い意味で味わい方が変わるのでオススメ。

三井淳平(レゴ認定プロビルダー)

レゴブロックで作品をつくるのは自由で楽しい。そして作ったものは人に見せたくなる。本作ではファレルにとっての音楽とレゴの共通点が見えてくる。好きなことを見つけること、続けること、そして周りを巻き込むことの大切さを思い出させてくれる作品だ。

池城美菜子(ライター・翻訳家)

「something in the water(水に何か入っているのかもね)」。21世紀頭にヒップホップを刷新したファレルのザ・ネプチューンズと、ミッシー・エリオット&ティンバランドが皆ヴァージニア・ビーチ出身である謎を別々に尋ねたら、全員同じ答えを口にした。怒涛のヒット曲とスターの証言で彩り、偉業も苦悩もレゴで伝えるファレルはクールなのに、強烈なノスタルジーで涙腺をやられた。何か入っている水はこれか、とレゴ製の波に見入ってしまった。

高橋芳朗(音楽ジャーナリスト)

「普通」から逸脱し続けてきた男の半生を描いた映画は、やっぱり「普通」では済まなかった。「創造性とはなにか」を問うた『レゴムービー』のスピリットを継承する、音楽バイオピックの新しいマスターピース。

宇野維正(映画・音楽ジャーナリスト)

音楽でもファッションでも、ゲームを支配するのではなくゲームを楽しく健やかに続けること。
天才ファレルの人生哲学が凝縮された超正統派のバイオピックで驚いた!(レゴなのに!)

奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ)

ファレルの半生をレゴで映画化? と、ハテナを浮かべてこれを見ているあなた。大丈夫、彼の創造性と映画のテーマを表現するにはこのアプローチがぴったりだって、きっと開始5分で膝を打つから。非主流をメインストリームに変えていった独創力やその感性を貫き通す力は、どんな角度でファレルに触れていたとしてもエネルギーをもらえるはず!

しんのすけ(映画感想TikTokクリエイター)

常識をぶち壊すとはこのこと! 日常のどんな小さいことも、積み上げれば好きな形に出来ることをファレルは教えてくれる。全編レゴだからこそ出来る現実とイメージのシームレスな往来。「ドキュメンタリーをやるならレゴだ」と提案したファレル、やはり天才。

渡辺志保(音楽ライター)

目には見えない曲のビートが、キラキラ光るカラフルなレゴのピースでバウンシーに表現される。「ファレルには音楽がこんなふうに見えていたんだ!」と胸が震えた。そしてファニーなレゴのフィギュアで再現されるラッパーたちとの名場面! レゴなのに人情味が溢れ、終盤、人種的アイデンティティからケンドリック・ラマー「Alright」へ繋がる場面では涙を抑えきれず。

ISO(ライター)

組み合わせ次第で無限の可能性を生むレゴと音楽、2つの融合により見事4カウントで心を掴まれた。
こんなドキュメンタリーは初めて…だがその創造性と芸術性こそファレルを的確に表現している。
物議を醸してきた言動で見えなかった社会に対する彼の眼差しを知れたことは大きい。
それもすべて彼の巧みなプロデュースに転がされているだけかもしれないけれど。

■公開情報
『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』
4月4日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
出演:ファレル・ウィリアムス、スヌープ・ドッグ、ケンドリック・ラマー、ティンバランド、ジャスティン・ティンバーレイク、バスタ・ライムス、ジェイ・Z、プシャ T、N.O.R.E.、ダフト・パンク、グウェン・ステファニーほか
監督・脚本・編集:モーガン・ネヴィル
配給:パルコ、ユニバーサル映画
©2024 FOCUS FEATURES LLC
公式サイト:https://pharrell-piecebypiece.jp
公式X(旧Twitter):@Pharrell_Movie

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