『クジャクのダンス』“真実”を知った広瀬すずの演技が凄まじい 林川歌の真相が明らかに

 ビデオカメラに収められていたのは、林川歌が山下家の家族になった際の映像。赤沢夫妻によって山下家にやってきた自身の姿を見て心麦は目からぼたぼたととめどなく涙が溢れ、やがて口を手で押さえ、拒むようにビデオカメラを置く。滴り落ちる涙、目と口の開き具合といい、受け入れがたい真実へのショックとそれでも自分を家族として迎え入れてくれた両親への愛情とで感情がぐちゃぐちゃになっているのが分かる。

 神井が言っていた「全て知ったとしても楽になったりはしないからね」という言葉。心麦に真実に触れた代償が容赦なく襲いかかる。知ってしまったことの後悔。両親との思い出が詰まった洋食屋「ヒマワリ亭」で、子供連れの家族を見て、心麦は羨ましさではなく、悔しさの感情に気づき、声を上げて泣くのだった。

 心麦が林川歌だということは確定したが、もう一つ本作の核心と言える真犯人は明らかになっていない。第7話のラストで、真っ赤に燃え盛る阿波山家。振り向き道を歩いていくのは赤沢だ。阿波山から呼ばれ、家を訪問していた赤沢。出生の秘密を全て話したことを阿波山が伝えると、赤沢は「山下もあなたも、人が良すぎるのが仇になるんですよ」と鋭い視線を向ける。

 放送開始時から真犯人として最有力候補に挙がってきた赤沢。心麦にとっての“第二の父親”とも言える赤沢が、春生(リリー・フランキー)や染田(酒井敏也)をも殺害してきたのであれば、これほど悲しい真実はない。また、以前からSNSで話題になっている赤沢家で愛飲している水(Woods River=林川?)に関する資料が、神井の元に届いている。その真実も、次回の第8話で明らかになるのだろうか。

金曜ドラマ「クジャクのダンス、誰が見た?」

「このマンガがすごい!2024」にもランクインした浅見理都の同名漫画を実写化するヒューマンクライムサスペンス。クリスマスイブの夜に元警察官の父親を殺された娘が、遺された手紙を手がかりに真相に迫っていく。

■放送情報
金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:広瀬すず、松山ケンイチ、森崎ウィン、瀧内公美、絃瀬聡一、野村康太、清乃あさ姫、斉藤優(パラシュート部隊)、酒井敏也、酒向芳、藤本隆宏、西田尚美、仙道敦子、原日出子、リリー・フランキー、磯村勇斗
原作:浅見理都『クジャクのダンス、誰が見た?』(講談社『Kiss』所載)
脚本:金沢知樹
プロデュース:中島啓介、内川祐紀、丸山いづみ
演出:田中健太、青山貴洋、福田亮介、棚澤孝義
主題歌:Ado「エルフ」(ユニバーサル ミュージック)
製作:TBSスパークル、TBS
©TBSスパークル/TBS

関連記事