小芝風花、『べらぼう』花の井役でさらなる飛躍へ 経験値が活かされた“伝説級”の佇まい
小芝の俳優としてのキャリアは優に10年を超えている。しかも2019年ごろからは主役級のポジションが続き、コメディからシリアス、ラブストーリーからホラーまで、あらゆるジャンルの作品でその任をまっとうしてきた。これまでは映画よりもドラマへの出演が多かったため、どちらかといえば“お茶の間の人”のイメージだろうか。大河ドラマは長い歴史を持つ国民的ドラマともいえるものだから、この2025年をとおして彼女のエンターテインメント界における存在感は、さらに強固なものとなるはずである。
とはいえ現在の小芝が演じているのは、「松葉屋」のナンバーツーである花の井だ。まだ“伝説の遊女”ではない。そう、これからなっていくのだ。いまでさえあれだけの貫禄があるが、小芝は“伝説”を演じるにあたって、まだ何か隠しているのだろうか。それとも物語の流れに合わせて、役とともに成長していこうとしているのだろうか。個人的には『波よ聞いてくれ』(2023年/テレビ朝日系)でのエネルギッシュな小芝の演技に惹かれ、そのポテンシャルの高さに驚いたものだが、いま演じているのはあれとは真逆。『べらぼう』の物語をドライブさせているのは“蔦重=横浜流星”だが、どっしりと構えて支えているのはヒロインである“花の井=小芝風花”。彼女の言動の一つひとつを注意深く追っていかなければならない。
参照
※ https://www.nhk.jp/p/berabou/ts/42QY57MX24/blog/bl/pG3k57WNaG/bp/prljwwPg1D/
■放送情報
大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』
総合:毎週日曜20:00〜放送/翌週土曜13:05〜再放送
BS:毎週日曜18:00〜放送
BSP4K:毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送
出演:横浜流星、小芝風花、渡辺謙、染谷将太、宮沢氷魚、片岡愛之助
語り:綾瀬はるか
脚本:森下佳子
音楽:ジョン・グラム
制作統括:藤並英樹
プロデューサー:石村将太、松田恭典
演出:大原拓、深川貴志
写真提供=NHK