ジャ・ジャンクー監督作『新世紀ロマンティクス』日本版予告&ポスタービジュアル公開
5月9日に公開されるジャ・ジャンクー監督の最新作『新世紀ロマンティクス』の日本版予告編とポスタービジュアルが公開された。
本作は、『長江哀歌(エレジー)』でヴェネチア国際映画祭の最高賞である金獅子賞、『罪の手ざわり』でカンヌ国際映画祭脚本賞を獲得したジャ・ジャンクー監督の最新作。過去作『青の稲妻』『長江哀歌』『帰れない二人』などの本編映像とともに未使用映像やドキュメンタリー映像を駆使し、ドキュメンタリーとフィクションを融合させて、劇的な変化を遂げる街の景色の中、ひとりの女がたどる人生の変遷を描いた。
2001年、中国北部の大同。モデルのチャオ(チャオ・タオ)と恋人のビンは怖いもの知らずに青春を謳歌していた。しかし、炭鉱産業で築かれた大同の繁栄は失われつつあった。ある日、ビンは一旗揚げるために大同を去る。2006年、チャオはビンを探して長江・奉節を訪れる。2022年コロナ禍、潮の流れはふたりを大同に連れ戻すが、街はすっかり様変わりしていた。
主人公チャオを演じるのは監督の妻でもあるミューズ、チャオ・タオ。本作で長編作品8作目のタッグとなる。本編では、実際に24歳、29歳、45歳だったチャオ・タオの姿とともに、その時々の人々と、急激に変化していく街の景色が映し出されていく。
公開された予告編は、ロボットがチャオに話しかけるシーンから始まる。コロナ禍の2022年、「表情が読み取れません」と言われたチャオが無表情にマスクを外すと場面は変わる。ディスコミュージックに彩られた2001年、「ミレニアムの幕開けから、怒涛の変貌を遂げた現在へ」という言葉通りに目まぐるしい映像の中、チャオと恋人ビンに別れが訪れる。三峡ダム建設中の2006年、雄大な長江を背景にビンを探すチャオの姿が描かれる。そして、すっかり都会化し様変わりした故郷でふたりは再会する。終始、一言も言葉を発さない、異色の主人公チャオはどのような22年を生き、なにを選び取るのだろうか。
ポスタービジュアルでは紙面いっぱいにタイトルが置かれている。ビンの背中を見つめるようなチャオと、夜の広大な長江が印象的だ。「記憶の、モンタージュ」というキャッチコピーが表すように、ポスター内にもいくつものモンタージュが散りばめられている。予告編同様に「ミレニアムの幕開けから、怒涛の変貌を遂げた現在へ」という言葉が表す22年の時間の波がふたりをどう変えていくのか想像を駆り立てる。
■公開情報
『新世紀ロマンティクス』
5月9日(金)Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
出演:チャオ・タオ、リー・チュウビン、パン・ジアンリン、ラン・チョウ、チョウ・ヨウレン・クー、マオ・タオ
監督:ジャ・ジャンクー
脚本:ジャ・ジャンクー、ワン・ジアファン
撮影:ユー・リクウァイ、エリック・ゴーティエ
音楽:リン・チャン
配給:ビターズ・エンド
2024/中国/中国語/1:1.85/111分/G/英題:Caugt by the Tides
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