『花咲舞が黙ってない』に『アイシー』も 山本耕史が“バディもの”で発揮するバランス感覚
2024年は今田美桜が主演を務めたドラマ『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)に、主人公・花咲舞のバディ役・相馬健で出演。これが本当に素晴らしい演技だった。2014年と2015年にも放送された同作からはキャストを一新。杏が演じていた舞を今田、上川隆也が演じていた相馬を山本が演じている。『アイシー』との共通点としては、舞の言動に呆れながらも、次第に突き動かされていくその立場にある。山本の表情からは諦めも感じるが、それでも舞を信じてサポートする姿は頼りがいがあった。
『花咲舞が黙ってない』に続き、バディものに出演している山本。若い頃からではあるが、最近は特に山本の存在が精神安定剤のような役割を担っているように思う。時には感情が暴走してしまうバディのストッパーになり、時にはバディを支える精神的支柱になる。そのバランス感覚が絶妙で、バディものには欠かせないテンポ感を生み出している。
『花咲舞が黙ってない』とは違うのは、『アイシー』では“裏の顔”があるということだ。氷月を警戒する警視庁警務部監査官室長の貝原松也(今井朋彦)と結託し、氷月を更迭しようと目論んでいる。だが、貝原から氷月の話をされている土屋の目は右往左往している、これはつまり、動揺していることの表れでもある。土屋の本心はどこにあるのか、感情を読み取らせない山本の演技はお見事だった。
第3話では柊の過去も明らかになっていく。貝原の発言には納得がいっていないようにも見えたが、柊の過去を知った土屋がどのような決断をするのか。その時、山本の演技の真骨頂が見られるはずだ。
“カメラアイ”と呼ばれる瞬間記憶能力を持つ女性刑事・柊氷月が、忘れたくても忘れられない過去と向き合いながら、癖のある刑事たちとともに事件解決に奮闘していく刑事ドラマ。
■放送情報
『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~』
フジテレビ系にて、毎週火曜21:00~放送
出演:波瑠、山本耕史、森本慎太郎(SixTONES)、倉悠貴、柏木悠ほか
脚本:髙橋悠也
演出:佐藤祐市、城宝秀則
編成企画:日高峻
プロデュース:芳川茜
制作:フジテレビ
制作著作:共同テレビ
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