小栗旬×松下洸平×池松壮亮が競演! 『豊臣兄弟!』の“戦国三英傑”は大河史を変える?

 一方の家康は、戦国乱世に終止符を打ち、江戸幕府初代将軍として泰平の世を築いたが、「狸親父」というあだ名で呼ばれていた。それは信長や秀吉と関係を築きながらも自らが天下人となるチャンスを窺っていた、腹黒くずる賢い性格が由来となっているようである。だが、『どうする家康』で、松本潤が精神的に未熟で震えながらも敵や苦難に立ち向かって次第に強くなっていく新たな家康を好演。その姿がまだ頭に残っている視聴者も多いことだろう。

 そして、松本とはまた違う形でこれまでにない家康を見せてくれるのが松下だろう。「優しさの中に揺るぎない強さを宿す」演技をさせたら、松下ほど見事に体現できる俳優はいない。2024年に放送された大河ドラマ『光る君へ』では、まひろ(吉高由里子)に影響を与える周明役で出演。前半ではまひろに「国際ロマンス詐欺」とSNSで話題になった立ち振る舞いを見せた周明だが、宮仕えを辞し、どこか心ここに在らずな状態で太宰府へやってきたまひろと再会すると、過去のことを詫びつつ、彼女に寄り添い、ともに語らうことでまひろ本人も整理できていなかった本当の気持ちに気づかせたのである。

 優しいイメージが強い松下だが、『放課後カルテ』(2024年/日本テレビ系)では、無愛想だが観察眼が人一倍優れている学校医・牧野を演じ、新たな一面を見せていた。弱そうなところも策士なところも演じられる松下が見せる家康の姿とはどんなものだろうか。

 そして、この2人とともに天下を獲ることを夢にみつつ、時に激しく、時には水面化で火花を散らしていくのが秀長と秀吉である。小栗、池松、仲野、松下という豪華な4人が見せる演技合戦を早くも楽しみにしている。

■放送情報
大河ドラマ『豊臣兄弟!』
NHK総合にて、2026年放送
出演:仲野太賀、池松壮亮、永野芽郁、吉岡里帆、浜辺美波
脚本:八津弘幸
制作統括:松川博敬
演出:渡邊良雄

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