エドワード・ヤン『カップルズ』4Kレストア版、4月18日公開へ 濱口竜介「危険なる傑作」

 エドワード・ヤン監督が1996年に発表した映画『カップルズ』の4Kレストア版が、4月18日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマート新宿ほかにて公開されることが決定した。

 2017年に『牯嶺街少年殺人事件』が日本で25年ぶりにリバイバル公開され大きな話題を巻き起こし、2023年に台北で開催された大回顧展に多くの映画ファンがつめかけるなど、没後20年近く経っても、その影響力の大きさが年を追うごとに増してきているエドワード・ヤン。そんな彼の「新台北3部作」の第2作にあたる本作が、4Kレストア版として約30年ぶりに蘇る。

 多彩な国籍の人間が割拠する90年代半ばの台北。レッドフィッシュをリーダー格とする4人組はお金も自由も愛も、思うがままに手に入ると信じている。ホンコンは女性をもてあそび、トゥースペイストはニセ占い師として稼ぐ日々。ある日、フランスからマルトという女性が台北にやってくる。新入りのルンルンはひそかにマルトに心を寄せ、彼らの関係が変化し始める。

 あわせて公開されたポスタービジュアルには、ルンルンとマルトが見つめ合っている場面を中心に、フライデーズに集まる4人組、ハードロックカフェで談笑する多国籍な人々など、様々な人物が交差する中で「それでも、愛は存在できる?」とコピーが添えられている、

映画『カップルズ』4Kレストア版予告編

 また予告編では、エドワード・ヤンを「最も敬愛する映画作家の一人」と語る濱口竜介監督が、「『牯嶺街少年殺人事件』の少年たちが成長し、『恐怖分子』の鋭利さと『恋愛時代』の軽みを併せ持つ映画をつくりあげた」「危険なる傑作」と絶賛コメントを寄せている。

濱口竜介監督 コメント

『牯嶺街少年殺人事件』の少年たちが成長し、『恐怖分子』の鋭利さと『恋愛時代』の軽みを併せ持つ映画をつくりあげた。『カップルズ』における協和と不協和の絶え間ない交替とその滑らかさは、エドワード・ヤンのフィルモグラフィの中でも際立っている。危険なる傑作。

■公開情報
『カップルズ』
4月18日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ、シネマート新宿ほかにてロードショー
監督・脚本:エドワード・ヤン
出演:ヴィルジニー・ルドワイヤン、クー・ユールン、チャン・チェン、タン・ツォンシェン、ワン・チーザン
1996 年/台湾/1:1.85/120 分/ PG12/英題:Mahjong/字幕翻訳:石田泰子
配給:ビターズ・エンド
© Kailidoscope Pictures
公式サイト:www.bitters.co.jp/edwardyang2025
公式X(旧Twitter):@Edwardyang_film

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