今期一番の“考察”ドラマ? 広瀬すず主演『クジャクのダンス、誰が見た?』が必見である理由

 広瀬すずが主演を務める連続ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)が、1月24日よりスタートする。

 本作は、クリスマスイブの夜に元警察官の父・春生(リリー・フランキー)を殺された娘・心麦(広瀬すず)が、遺された手紙を手がかりに真相に迫るヒューマンクライムサスペンス。浅見理都の同名マンガを原作としており、脚本を『半沢直樹』(TBS系)、『サンクチュアリ -聖域-』(Netflix)の金沢知樹が執筆し、演出を田中健太、青山貴洋、福田亮介、棚澤孝義が担当する。

 『クジャクのダンス』の最大の見どころとなるのは、春生を殺した犯人は誰か、ということ。原作は第6巻まで発売しており、『Kiss』(講談社)にて連載中。いまだ犯人は明らかになっていない。特に後半にかけてはドラマオリジナルの物語が展開されていくと予想され、回を重ねる毎に考察合戦が進んでいくことだろう。1月18日に開かれた制作発表会見によれば、キャスト陣も犯人が誰か知らされておらず、現場では考察が止まらないようだ。

『クジャクのダンス』発表会見であわやネタバレ? 広瀬すずらキャスト陣も“犯人”を考察

1月24日よりスタートするTBS系金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』の制作発表会見が1月18日に東京・赤坂のBLITZス…

 そんな『クジャクのダンス』で広瀬は、本格サスペンス初主演を務める。現在配信中のNetflixシリーズ『阿修羅のごとく』や映画『アット・ザ・ベンチ』、今年は『ゆきてかへらぬ』『片思い世界』『遠い山なみの光』『宝島』と主演作3作を含む、4本の映画の公開が控えている中での連ドラということになる。筆者はすでに試写にて第1話を観ているが、広瀬が演じる心麦は、子供っぽさと芯の強さが同居する女性。それが初回では一緒にいる相手によって見え隠れしていく。

 『クジャクのダンス』は過去と現在の事件が交錯するサスペンスであり、心麦と春生による親子の愛の物語でもある。映画『海街ダイアリー』、朝ドラ『なつぞら』(NHK総合)などで共演し、プライベートでも親交があるという広瀬とリリー・フランキー。親子一緒の共演は屋台でのワンシーンのみとなるが、割り箸を割るタイミングの見事なシンクロや素とも思える広瀬の満面の笑顔が、後に待ち受ける悲劇をより引き立てている。

 父の死と遺された手紙をきっかけにして、心麦は真実に向かっていくことになるが、その弁護人として一緒に事件へと迫っていくのが、松風義輝(松山ケンイチ)。広瀬と松山ケンイチの本格的な共演は今回が初めてとなる。理屈っぽくも世話焼きな松風は一途に父を信じる心麦を見て協力することを決意。心麦も松風の存在によって再び表情に生命力が漲っていく。

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