『潜入兄妹』鳳凰らが“幻獣”を立ち上げた理由 『大病院占拠』とのまさかの繋がりも
計画通り、鳳凰(藤ヶ谷太輔)たちに認められて“幻獣”の幹部として迎え入れられた貴一(竜星涼)と優貴(八木莉可子)。潜入捜査官ではないかと疑いの目を向けられはしたが、うまくそれをかわし、そして盃を交わす。11月23日に放送された『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』(日本テレビ系)の第8話は、クライマックスの序章といったところだろうか。これまでのエピソードのように詐欺の仕事は繰り広げられず、“九頭龍”の手掛かりを掴むためにその部下である信濃(篠田麻里子)を拉致するという計画が遂行されていく。
まずは序盤で盃を交わしたシーンで明かされる、骨箱について整理しておきたい。第5話で描かれた回想シーンでも幹部たちの前に置かれていた骨箱。鳳凰が「私たちの親父です」と語るそれは、第6話での回想シーンに登場した九頭龍=熊野忍(川瀬陽太)のもの。現在パートで敵対している“九頭龍”は、この熊野を殺し、九頭龍という名前と彼が持っていた切り札の“閻魔帳”を奪い、新しい組織を立ち上げる。鳳凰たちはそちらには加わらずに“幻獣”を立ち上げ、両者の対立が始まるかたちとなったわけだ。
そして貴一たちの父である貴司(半田周平)は、かつて幻獣に潜入しながら九頭龍について調査を進めていた。今回、捜査二課の入間(及川光博)と吉野(長尾純子)から、潜入の本当の目的は幻獣だけでなく、九頭龍の組織も一網打尽にすることだったと告げられる貴一。あくまでも父の復讐を果たすためだけに幻獣への潜入を引き受けた貴一は手を引こうとするのだが、やむなく命令に従い、父の遺志を継ぐことを決断するのである。
さて、九頭龍の組織と内通していたことが発覚した芦田(呉城久美)を使い、幻獣の幹部が厚労省をも巻き込んだ大掛かりな詐欺の現場に現れるという情報を流して信濃をおびき寄せるというのが今回の計画であり、それに前のめりになって食いつくのが白虎(黒谷友香)。前々回の朱雀(白石聖)、前回の玄武(吹越満)に続いて、今回は彼女の過去が明らかになるのだが、ここでまた思いも寄らぬ名前が登場することとなる。