配信時代でもリアルタイムでの盛り上がりが重要? 「二重の極みチャレンジ」を機に考える

『BLEACH』『リンカイ!』でもリアタイ視聴をより楽しむための企画が展開

 こうしたリアルタイムでの盛り上がりを志向した企画で、もっとわかりやすいものが最近ありました。『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』第31話における藍染惣右介の「黒棺」(詠唱破棄)のセリフに合わせて、詠唱ポストをしようという企画です。

 要は『天空の城ラピュタ』放送時における「バルス」ツイート(ポスト)のようなものですが、これも放送時には大きく盛り上がり、Xでは関連ワードがトレンド入りを果たしていました。

 閑話休題。TVアニメは配信で視聴するというスタイルが近年すっかり定着しました。「気になるアニメはあとでまとめて観る」「クールが終わる前後で評判だったアニメをチェックする」という人も多く見られます。しかし上記した施策が行われているように、アニメ公式側は今でも「地上波最速放送時のトレンド入り」や「みんなで一緒に盛り上がる」といったことを重視しているのかもしれません。

 振り返ってみれば、2024年は『リンカイ!』最終回に向けて以下のような企画もありました。

 女子競輪アニメということで、最終回で開催されるメインキャラクター総登場レースの結果を予想するというものです。これは左之助や藍染のようなキャラクターと同じ立場になるのではなく、作中で車券を握りしめて主人公たちを応援する観客を疑似体験できるという点が珍しくありました。

 こういったSNS上の展開以外でも、『ソードアート・オンライン』の作中ゲームが2024年11月7日14時55分にクリアされたことを記念して、号外チラシが配布されました。「モノ消費からコト消費」といったことはあらゆるジャンルで言及されていますが、アニメを観るという体験はより多くの「コト」に広がっているのかもしれません。秋アニメ、そして2025年アニメでもこういった本編に付随して楽しめる体験の登場を期待したいものです。

■放送情報
『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』第2期「京都動乱」
フジテレビ“ノイタミナ”ほかにて、毎週木曜24:55〜放送
Prime Videoにて、毎週金曜12:00〜先行配信
その他配信プラットフォームにて、毎週月曜12:00〜配信
キャスト:斉藤壮馬(緋村剣心役)、高橋李依(神谷薫役)、小市眞琴(明神弥彦役)、八代拓(相楽左之助役)、大西沙織(高荷恵役)、内田雄馬(四乃森蒼紫役)、日野聡(斎藤一役)、山根綺(巻町操役)、中村悠一(比古清十郎役)、古川慎(志々雄真実役)、山下大輝(瀬田宗次郎役)、戸松遥(駒形由美役)、羽多野渉(悠久山安慈役)、岡本信彦(沢下条張役)
監督:駒田由貴
シリーズ構成・脚本:倉田英之
シリーズ構成・脚本協力:黒碕薫
脚本監修:和月伸宏
キャラクターデザイン:西位輝実、渡邊和夫
プロップデザイン:小菅和久
副監督:牧野吉高
アクションディレクター:菊地勝則
美術監督:齋藤幸洋
色彩設計:篠原愛子
3DCGI:松永航、中森康晃
撮影監督:髙津純平
編集:長谷川舞
音楽:髙見優
音響監督:納谷僚介
音響効果:小山恭正
アニメーション制作:ライデンフィルム
第2期第1クールオープニングテーマ:キタニタツヤ×なとり「いらないもの」
第2期第2クールエンディングテーマ:NOMELON NOLEMON「水光接天」
©和月伸宏/集英社・「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」製作委員会
公式サイト:https://rurouni-kenshin.com
公式X(旧Twitter):@ruroken_anime
公式Instagram:@ruroken_official
公式TikTok:@ruroken_official

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