『あのクズ』玉森裕太が黒髪時代と金髪時代を見事に演じ分け ラストに明かされた衝撃の事実
しかし試合会場では過去の記憶がフラッシュバックし、吐き気を催しワナワナ震える海里に、彼がどれだけ心に深い傷を負っているのかが手に取るように伝わってきた。ゆいが久々にセコンドを務めた試合で勝利を収め、感動ムードに包まれるも、海里はほこ美に「俺はここで人を殺してる(中略)もうこっち入ってくんな!」と語気を強める。許された気になってしまってはいけないと自分への戒めのために発した言葉にも思えた。みんなが自分を許しても、自分だけは自分を許さないと宣言しているようでもあった。
さて、ゆいは海里に長年の片思いを打ち明け、市役所のエース公務員・奏斗(小関裕太)はほこ美と海里の関係が気になって仕方ないようだ。そして奏斗からほこ美へのほのかな好意に気づいている撫(玉井詩織)にはそれが面白くなく、邪魔をしようとする。撫に少なくともライトな好意があるのであろう悟(倉悠貴)も加わって、もはや恋の六角形が出来上がっている。
“特別な人”で“昔から強い絆で結ばれている人”であるゆいと海里の関係や、ゆいの思いを知ったほこ美は、そんな2人の信頼関係も含めて「もっと強くなって2人がどんな景色を見ていたか知りたい」とこぼす。あなたの目に映る景色が知りたいって、それはつまりもう告白だと思うが、ほこ美はこれからどう海里に関与していくのか。
また、ラストに衝撃の事実が明かされた。海里が大地のお墓参りに行った後、彼が備えた仏花を引き抜き踏みつけていたのは、会長の成(渡部篤郎)だった。娘に辛い思いを強いた海里のことが許せないのだろうか。それとも息子のようにかわいがっていたのに一切の縁を切った海里のことが受け入れられないのか。ここからますますそれぞれの思いが交差していくであろう中、ほこ美はどこにボクシングを続ける理由を見出すのだろうか。
■放送情報
火曜ドラマ『あのクズを殴ってやりたいんだ』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜放送
出演:奈緒、玉森裕太、岡崎紗絵、小関裕太、倉悠貴、鳴海唯、玉井詩織(ももいろクローバーZ)、晝田瑞希、渡部篤郎、斉藤由貴
脚本:泉澤陽子、鹿目けい子
プロデュース:戸村光来、佐井大紀、宮﨑真佐子
演出:岡本伸吾、石井康晴、小牧桜
主題歌:PEOPLE 1「メリバ」
©TBS
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