『嘘解きレトリック』ラスト2分でゾッとする急展開に 不気味な余韻を与える片岡凜の表現力

 鹿乃子は品子の「誰も死んでいない」「イネさんは自殺」といった言葉に対し、彼女が嘘をついていることを見抜く。物語のラスト2分で、一転して血を流した人形と「品子と思われる女性」が登場し、視聴者を凍りつかせるような急展開を見せた第4話。これまでとは一味違う本格派ホラーの余韻が漂う結末に、多くの視聴者がゾッとさせられたことだろう。

 また、北乃きい演じる雅が人の懐にするりと入り込むキャラクターと対比になるような、心に厚めのバリアをはっている品子の存在も興味深い。演じる片岡凜は、NHK連続テレビ小説『虎に翼』での森口美佐江役と並木美雪役の演じ分けが話題となったことも記憶に新しく、視聴者に強烈なインパクトを与えた俳優である。今作でもその表現力は冴え渡り、人形のような容姿を持つ品子役を通して、視聴者に良い意味で不気味な余韻を与えている。品子が何を隠しているのかの真相までは4話で辿り着けなかったものの、鹿乃子の心情にこれから大きな変化を与えていく存在になりそうだ。

 左右馬と鹿乃子の前に立ちはだかる謎は、人形の呪いが引き起こす怪異なのか、それとも品子の嘘が生み出す別の存在なのか。鹿乃子が「双子なのか?」と問いかけた際、品子はそれを否定した。では、あの屋敷には人形の他に何が潜んでいるというのだろうか。名探偵・左右馬が次週ついに真相を暴いてくれるはずだ。

■放送情報
『嘘解きレトリック』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:鈴鹿央士、松本穂香、味方良介、片山友希、大倉孝二、磯山さやか、今野浩喜、村川絵梨、櫻井淳子、杉本哲太、若村麻由美ほか
原作:都戸利津『嘘解きレトリック』(白泉社・花とゆめコミックス)
脚本:武石栞、村田こけし、大口幸子
演出:西谷弘、永山耕三、鈴木雅之
プロデュース:鈴木吉弘、狩野雄太
制作協力:AOI Pro.
制作・著作:フジテレビ
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