“マツケン”松平健がアクスタ化&コラボカフェ開催 朝ドラ&YouTubeで全世代のスターに

 NHK連続テレビ小説『おむすび』で、ヒロイン・結(橋本環奈)の祖父・永吉を快演している松平健。永吉は、困っている人がいたら放っておけない、情に厚い性格だが、「相田みつをに書を習った」「『トラック野郎』は俺がモデル」「初代引田天功先生のアシスタントをやった」など、とても本当とは思えない話を次々と繰り出し、いつも息子の聖人(北村有起哉)を呆れさせている。

 野球のホークスファンで、自由奔放な“のぼせもん”(博多弁で「何かに夢中になる人」「すぐ熱くなる人」「ひょうきんな人」という意味)の永吉は、農作業をほとんど手伝わないし、高血圧を気にしているのによく飲みに出かけるし、「糸島フェスティバル」でマジックを披露して、優勝できないとごねる始末。そんな面白いキャラクターに扮する松平は、今回が朝ドラ初出演だ。

 出演が発表された際、松平は「若い頃よくお昼の再放送を観ていてホームドラマに憧れがあり、出てみたいと思っていたので実現してとても嬉しいですね。時代劇をご覧になる方は私に若々しいイメージを持っていらっしゃるかもしれませんが、今回演じる永吉は年相応の役。年齢がバレてしまうかな(笑)」とコメント(※)。

 1978年に放送がスタートした『暴れん坊将軍』(テレビ朝日系)で、主役の徳川吉宗を演じた松平。本作は、2008年のスペシャル版まで続く長寿番組となり、彼の代表作となった。『暴れん坊将軍』のイメージが強い松平は、時代劇スターとして知られることとなり、NHK大河ドラマには『花神』(1977年)、『草燃える』(1979年)、『峠の群像』(1982年)、『元禄繚乱』(1999年)、『利家とまつ〜加賀百万石物語〜』(2002年)、『義経』(2005年)、『おんな城主 直虎』(2017年)、『鎌倉殿の13人』(2022年)と、これまで8作も出演。

 時代劇ファンには知らない人がいないくらい有名な松平だったが、かねてより自身の舞台公演などで派手な衣装を着て歌と踊りを披露しており、その中の1曲「マツケンサンバ」のパフォーマンスがマスコミで取り上げられ、広く注目されるようになった。同曲のCDは公演会場でのみ販売されていたのだが、2004年に「マツケンサンバII」が全国的にリリースされると大ヒットを記録。

 同年末の『第55回NHK紅白歌合戦』に初出場した松平は、すべての男性歌手で最も高い視聴率を獲得し、「マツケンサンバII」は社会現象となっていった。イントロが流れるだけで心がウキウキし、松平が踊り、歌い始めると、思わず体が動いてしまうくらい、楽しい曲として有名になった。

 「マツケンサンバII」が発売されてから、今年で20年になるが、その人気は失速しそうにない。2021年には、松平は特別企画枠として『第72回NHK紅白歌合戦』に2度目の出場を果たす。コロナ禍に、松平はSNSを開始し、YouTubeやTikTokで彼の動画を視聴する若者が増えた。外出制限やリモートワークなどで、ストレスが溜まっていた日常の中、ド派手な“マツケン”に元気をもらい、松平のファンになる人が続出。

マツケンEDM/松平健

 時代劇スターから、一気に親しみやすいタレントとして人気を集める存在となった松平。2021年に開催された東京オリンピックの開会式で、「マツケンサンバII」を歌ってはどうかという「マツケンサンバ待望論」がSNSで巻き起こるほど、一大ブームになった同曲は、2022年にはEDMとしてアレンジされた「マツケンEDM」が配信限定でリリースされた。

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