『夫の家庭を壊すまで』にマッチするSARMのED曲 松本まりかの復讐劇から目が離せない

 主演の松本は、2018年に『ホリデイラブ』(テレビ朝日系)でヒロインの夫とW不倫に陥る魔性の女役でブレイクを果たし、以降「あざとかわいい」が彼女の代名詞となった。『それでも愛を誓いますか?』(ABCテレビ・テレビ朝日系)では、セックスレスの夫と純粋な年下の男性との間で揺れる妻の心情を繊細に演じるなど、愛憎渦巻く物語で真価を発揮してきた松本。本作でも、勇大の胸にフォークを突き刺す光景を夢想したり、裏切りの証拠を見つけて高笑いしながら涙を流したりと、みのりがどんどん狂気を帯びていくさまを体現する松本の怪演っぷりが観る人を戦慄させている。

 だが、みのりはそれほどまでに勇大のことを愛し、信じていたのだ。壊れてしまったかのように見えるその姿には常に痛々しいまでの悲しみが付き纏い、見ているこちらも心が締め付けられる。それでも、わずかな希望を持ち、勇大が結婚記念日に連れていってくれたレストランで「私のこと、本当に愛してた?」という質問をぶつけたみのりに、〈どうして こんなに 辛くて 幸せなんだろう〉

 しかし、勇大は「愛してる」とは言わなかった。なぜなら、勇大が本当に愛しているのは理子であり、みのりとは財産目当てで結婚したに過ぎなかったのだ。

 みのりの実の父親が大手のジュエリー会社の社長であり、いずれ彼女の手に渡る多額の養育費を奪うために勇大とその母・裕美(麻生祐未)が共謀していたことが明らかになった第6話。つまり、みのりがずっと信じていたのは「高級フレンチ(=見せかけの幸せ)」であり、「あなたとつくる深夜のフレンチトースト(=本当の幸せ)」ではなかった。そのことを知ったみのりは、ついに本格的な復讐に身を投じていく。復讐を遂げた時、みのりは何を思うのか。回を追うごとにストーリーの親和性が高まっていくエンディングテーマとともに見守っていきたい。

■放送情報
ドラマプレミア23『夫の家庭を壊すまで』
テレ東系にて、 毎週月曜23:06~23:55放送
U-NEXT、Leminoにて、各話放送終了後から第1話~最新話まで見放題配信
全国どこからでも 「TVer」でリアルタイム配信
広告付き無料配信サービス「ネットもテレ東」(テレ東公式サイト、TVer、Lemino)にて見逃し配信
原作:赤石真菜『夫の家庭を壊すまで』(HykeComic/Amuse)
出演:松本まりか、竹財輝之助、野波麻帆、野村康太、太田莉菜、田中美久、太田将熙、中島百依子(ダウ90000)、麻生祐未
脚本:岸本鮎佳、加藤綾子
監督:上田迅(ザ・ワークス)、室井岳人、吉田大蔵
音楽:岡出莉菜
主題歌:ざきのすけ。「down under」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
エンディングテーマ:SARM「高級フレンチよりあなたとつくる深夜のフレンチトーストがすき。」(369music)
チーフプロデューサー:大和健太郎(テレビ東京)
プロデューサー:森田昇(テレビ東京)、祖父江里奈(テレビ東京)、阿南史剛(アミューズ)、多湖亮太(ザ・ワークス)、高橋優子(ザ・ワークス)
制作:テレビ東京、ザ・ワークス
製作著作:「夫の家庭を壊すまで」製作委員会
©︎「夫の家庭を壊すまで」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/katekowa/
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