大竹しのぶ、“含みのある演技”の凄まじさ 『海のはじまり』で担う“役割”とは?

 一時はどうなることかと思ったが、さすがは大竹しのぶ。物語の展開に合わせた滑らかな演技の転換によって、作品の印象を変えるという重要な役割を果たしている。

 思い返してみれば、本作と同じ「月9」の枠で放送された『PICU 小児集中治療室』(2022年/フジテレビ系)でも主人公に、ひいては作品全体に多大な影響を与える役どころを担っていた。さらにいえば、『監察医 朝顔』第2シーズン(2020年/フジテレビ系)で務めた役どころもこの系譜に連ねられるのではないだろうか。いずれも演じていたのは、「苦労人」などの言葉で安易に語ることのできない苦労を重ねた、じつに人間味溢れる存在だった。

 さて、『海のはじまり』はまだまだこれからである。主人公が進む道に立ちはだかり、作品の印象を大きく左右する役割は果たしたが、いまは亡き水季の母としての役割や、海の祖母としての役割は今後も残っている。本作における朱音のポジションがこれまでとは変わってくるわけだ。朱音が幸福なときは、夏たちも幸福なはず。そんな瞬間が訪れるとき、大竹はどのような瞳をしているだろうか。

■放送情報
『海のはじまり』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:目黒蓮、有村架純、泉谷星奈、木戸大聖、古川琴音、池松壮亮、大竹しのぶほか
脚本:生方美久
演出:風間太樹、髙野舞、ジョン・ウンヒ
主題歌:back number「新しい恋人達に」(ユニバーサル シグマ)
プロデュース:村瀬健
音楽:得田真裕
制作・著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
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