水木一郎による主題歌も新曲に変更するなど、音楽面の工夫もある。作品を取り巻くトピックスとしては、株式会社ポピーの人気ブランドだったダイキャスト製玩具「超合金」で、ロボット学校の生徒の多くが商品化された。それぞれのロボットの特性に見合った付属品やギミックがあり、主人公ロボコンは番組内の走行スタイルの変化に伴い、超合金のリニューアル版が発売されるほどの人気商品となった。1番組の中で発売された超合金の点数もポピーの歴史の中では最多を誇り、キャラクタービジネスの観点からも、当時の子どもにどれほど『ロボコン』が支持され、ヒットしたかが分かろうというものだ。

　番組ともどもキャラクター商品の展開が好調だった『がんばれ!!ロボコン』は、着ぐるみキャラが一般家庭に居候しながら騒動を起こすコメディ特撮の新境地を東映にもたらした。主人公たちがロボットではなくオバケという、やや毛色の違う設定の『ぐるぐるメダマン』（1976年）から、再び石ノ森原作のロボット奮闘記ものに戻った『ロボット110番』（1977年）や『ロボット8ちゃん』（1981年）など。

　やがてこの路線は東映の不思議コメディというカテゴリーに進化を遂げ、秀作から異色作まで数多くの後続作品を生み出した。前述の通り、本作も各時代に合わせたチューンナップを加えて平成と令和に蘇り、本作がいかに東映特撮番組の中でエポック的な存在だったかをうかがわせる。

　採点時にロボコンを厳しく叱咤したり、時に大人として優しく言い含めるガンツ先生の言葉の中にも、良かれと思って取った行動が裏目に出ること、または人間社会への向き合い方の難しさを感じさせる含蓄などがあり、いま見直してもきっと感動する部分が多いだろう。石ノ森章太郎と東映のタッグによる、着ぐるみキャラの日常コメディ第一歩という意味でも、様々な発見があるはずだ。

■放送情報
『がんばれ!!ロボコン』
東映チャンネルにて放送
監督：奥中惇夫、畠山豊彦ほか
脚本：上原正三、藤川桂介ほか
出演：大野しげひさ、加藤みどり、由利徹、島田歌穂、山本圭子（声）、野田圭一（声）ほか

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第1話：おいらロボット　ロボコンだい
7月7日（日）14:30～15:00 ※無料放送
7月17日（水）17:00～17:30
7月26日（金）7:00～7:30

第2話：おいらダンプより強かった！！
7月17日（水）17:30～18:00
7月26日（金）7:30～8:00

第3話：ギャーオ！おいらつぶされる！！
7月24日（水）17:00～17:30
8月2日（金）7:00～7:30

第4話：ギャギャ！すごい女が来たぞ！！
7月24日（水）17:30～18:00
8月2日（金）7:30～8:00

第5話：ムンギャ！泥棒だ！！
7月31日（水）17:00～17:30
8月9日（金）7:00～7:30

第6話：ウンギラ！おいら悪魔なの！？
7月31日（水）17:30～18:00
8月9日（金）7:30～8:00

第7話：フンジャラ！スターになるぞ！！
8月7日（水）17:00～17:30
8月16日（金）7:00～7:30

第8話：パラハラ！男涙で家出する
8月7日（水）17:30～18:00
8月16日（金）7:30～8:00

第9話：ピャーッ！青い鳥を探せ！！
8月14日（水）17:00～17:30
8月23日（金）7:00～7:30

第10話：ハッピピ！ママさんの誕生日
8月14日（水）17:30～18:00
8月23日（金）7:30～8:00

第11話：ドンギャラ！すきすき大作戦
8月21日（水）17:00～17:30
8月30日（金）7:00～7:30

第12話：ギャンギャラ！つらいぜロボット柔道
8月21日（水）17:30～18:00
8月30日（金）7:30～8:00

第13話：ヘモギョギョ！ロボットなんて大嫌い
8月28日（水）17:00～17:30

第14話：ガッツラコ！天まであがれロボ根性
8月28日（水）17:30～18:00

※番組内容は予告なく変更する場合あり
©石森プロ・東映
東映チャンネル公式サイト：https://www.toeich.jp/