俳優、MC、歌手、バラエティ番組と多彩な活躍 “国民の彼氏”パク・ボゴムの軌跡

 パク・ボゴムとペ・スジの主演映画『ワンダーランド(原題)』が、2024年6月から韓国で公開されている。興行収入1位を記録し順調な滑り出しを見せた同作は、亡くなった人を人工知能(AI)で復元することができる映像通話サービス「ワンダーランド」を通じて、愛する人と再会する人々を描いた物語だ。他にチョン・ユミ、チェ・ウシク、特別出演のコン・ユ、同作のキム・テヨン監督の妻で中国人女優のタン・ウェイが出演とあって、日本での公開も待ち遠しい限りだ。

『SEOBOK/ソボク』©︎2020 CJ ENM CORPORATION, STUDIO101 ALL RIGHTS RESERVED

 2021年には、『ワンダーランド』に特別出演しているコン・ユとのダブル主演映画『SEOBOK/ソボク』で、パク・ボゴムは国家の極秘プロジェクトで誕生した人類初のクローン・ソボク役を演じていたことが強く印象に残っている。ソボクを護衛する元情報局エージェントのミン・ギホン役のコン・ユとともに、永遠の命を巡るSFエンターテインメントに挑戦。感情が表れにくいクローンのソボクが、ギホンには徐々に心を開き、人間らしくなっていくさまを巧みに表現していたし、孤独な運命を背負ったソボクの哀しい瞳が心に刺さった。

 パク・ボゴムといえば、その天使のようにピュアで愛らしい人柄やルックスから「国民の彼氏」と呼ばれているが、共演者だけでなくスタッフまで、常に周りの人たちへの気配りを欠かさない好青年としても知られている。2011年、映画『ブラインド』で俳優デビューしたパク・ボゴムは、1993年6月16日生まれの現在31歳。2014年、日本の漫画原作のドラマ『のだめカンタービレ~ネイル カンタービレ』で、原作にはない天才チェリスト役に扮し、抜群の存在感を発揮した。

『恋のスケッチ〜応答せよ1988〜』

 そして2015年には、若手スターの登竜門といわれるドラマ『恋のスケッチ〜応答せよ1988〜』で、天才囲碁棋士チェ・テクを演じてブレイク。初のソウルオリンピック開催に沸く1988年のソウルを舞台に、幼なじみとそれぞれの家族との交流、ヒロインとタイプの違う3人の男性が織り成す青春時代の淡い恋から大人の恋、結婚までを描いたラブコメディだ。どの登場人物も温かく、とくにパク・ボゴムの笑顔に惹きつけられる女性が続出した。

 2016年には、男性として生きてきた男装ヒロインと、一国の運命を背負うツンデレ皇子のラブストーリー『雲が描いた月明かり』で人気沸騰。初の時代劇にして初主演作となった同作で、パク・ボゴムは世子のイ・ヨン役を演じ、愛らしい言動からクールな姿までを披露。観る者の心を大きく揺さぶった。同時間帯視聴率1位を独走し、KBS演技大賞の男性最優秀賞を受賞するなど、名実ともにスターぶりを発揮した同作は代表作となった。

『ボーイフレンド』tvN公式サイトより

 大ヒット作を経て、じっくりと作品選びをしたパク・ボゴムが次に選んだのは、2018年の『ボーイフレンド』。キム・ジニョク(パク・ボゴム)は、就職活動中にアルバイトで貯めたお金で行った旅先のキューバで、ひったくりに遭い一文無しになった女性と出会うことから始まるラブストーリー。帰国後、ジニョクが入社したホテルの社長がその女性だったと知り、立場の違いがありながらも惹かれあうふたりに、キュンキュンさせられたという声は多い。役柄の影響もあるが、やはりパク・ボゴムが持つ天性の愛らしさによって、多くの女性を虜にしていることは間違いないだろう。

 2020年は、芸能界の成功を夢見て奮闘する若者たちの姿を描いた『青春の記録』で、アルバイトをかけもちしてモデルから俳優へと転身し、成功を目指すサ・ヘジュン(パク・ボゴム)役に。メイクアップアーティストのアン・ジョンハ(パク・ソダム)、そしてヘジュンと同じ俳優としての成功を夢見るウォン・へヒョ(ピョン・ウソク)らが成長していく青春時代を描いている。爽やかなヘジュンはもちろん、今『ソンジェ背負って走れ』で大ブレイク中のピョン・ウソク出演作ということもあって、再注目する人も続出。同作の放送後、パク・ボゴムは入隊した。

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