『虎に翼』寅子と梅子はどんな再会に? “姑役”鷲尾真知子の登場で流れる不穏な空気

『虎に翼』寅子と梅子はどんな再会に?

 NHK連続テレビ小説『虎に翼』第12週「家に女房なきは火のない炉のごとし?」が放送された。戦災孤児の道男(和田庵)が猪爪家に居候することになり、はる(石田ゆり子)が倒れたまま帰らぬ人となるなど、怒涛の展開が続いた第12週。そんな1週間のラストには、大庭徹男(飯田基祐)の死を悲しむ家族の中にポツンと座る梅子(平岩紙)の姿も。来週の予告からも梅子がただならぬ様子であることが伝わってきて、何とも気になる終わり方となった。

 「魔女5」からは先週の香淑(ハ・ヨンス)に続き、今週はよね(土居志央梨)が寅子(伊藤沙莉)と再会。そして、いよいよ梅子が再登場となる。

 梅子は、寅子と共に明律大学の女子部で法律を学んできた学友だ。学友とは言うものの年齢は寅子より上で、すでに結婚して3人の子供もいた。家事に子育てと家庭のこともありながら、懸命に勉学に励む姿は現代の人々にとってもロールモデルとなり得る魅力があった。そんな頑張り屋の梅子が法律を学んでいた理由は、“敏腕弁護士である夫の徹男と離婚して、次男と三男の親権を獲得するため”という壮絶なもの。家族を想う母だからこその決断、そして覚悟のもとで法律を学んでいたのだ。

 梅子は、「魔女5」の中でも包み込むような優しさや、広い視野を持った人物だ。女子部では唯一、結婚と母親を経験していることから、この時代に女性が強いられてきた生き方についてもよく理解しており、最初こそ受け入れてきた。

 だが、そんな生き方が子供にまで影響するということに気づいたからこそ、離婚しても親権を持てるよう法律を学んでいたのだ。他の人々にも言えることだが、こうしたキャラクターが寅子の同級生として登場したことで、『虎に翼』は更なる奥行きを持ったように思う。

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