『Re:リベンジ』“らしさ”を失っていく赤楚衛二 紗耶&陽月にも“気持ちの揺れ動き”が

 海斗(赤楚衛二)の衝撃の闇落ちを経て、物語は大きく前進する。『Re:リベンジ-欲望の果てに-』(フジテレビ系/以下、『Re:リベンジ』)の第9話は事件の重みだけでなく、そこに関わる人々の“気持ちの揺れ動き”にも注目したい回となった。人が欲望の果てに辿り着くのは、いったいどんな場所なのか。今週も『Re:リベンジ』最新話を試写で観る機会を得たので、放送に先駆けて見どころを紹介していきたい。

 第8話では、美咲(白山乃愛)の死にまつわる医療過誤疑惑を海斗がもみ消すことに。これをきっかけに、海斗はこれまでの海斗らしさを失っていく。さらには、このスキャンダルを記事にされないために、紗耶(見上愛)の好意すら利用。これまでの海斗とは思えないような非情な行動の連続に、海斗はもうすっかり変わってしまったのだと胸が痛む。

 そんな“渦中”を描く第9話では、こうした海斗の行動が「何を引き起こすのか」に注目してほしい。これまで理事長の椅子を狙い全力を尽くしてきた海斗。そんな海斗がここまで這い上がってこれた理由は、やはり誰かに寄り添える温かい心や、誰かを利用するなんて我慢ならないというような誠実な精神があったからではないだろうか。時にそれが海斗の致命的な弱点となり残念な結果を招くこともあったが、それでも『Re:リベンジ』における海斗の魅力はやはり真っ直ぐな熱さだった。

 だが一転して、海斗は人を陥れたり裏切ったりするようになる。それは天堂記念病院を存続させるためではあるものの、これまでその一線だけは越えずにきた海斗なだけに、筆者としてもこの事態をなかなか受け入れきれずにいる。第9話では海斗の変化がさらに加速する。表情を変え、すっかり顔つきの変わった海斗が、紗耶や陽月(芳根京子)、若林(橋本淳)らとどのような関係を持っていくのか、そのむごい展開からは目が離せない。

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