北村匠海の止まらない『アンパンマン』愛 妻役・今田美桜は「ひまわりのような方」と信頼

 2025年度前期連続テレビ小説『あんぱん』に関する発表会見が4月26日にNHK放送センターで開かれ、ヒロインの今田美桜、制作統括の倉崎憲に加え、柳井嵩役として出演が発表された北村匠海が登壇した。

 朝ドラ第112作目となる本作は、『アンパンマン』を生み出したやなせたかしと小松暢の夫婦をモデルとした勇気の物語。気が弱くて自信のない柳井嵩を北村、激動の時代を共に生き、どんな時も励まし、牽引し続けたヒロイン・朝田のぶを今田が演じる。北村の連続テレビ小説への出演は初となる。

北村匠海

 今田に「たかしさーん」と役名で呼び込まれる形で、北村は緊張の面持ちで登場。出演のきっかけとなったのは、北村がボーカル・ギターを務めるバンド「DISH//」のライブMCで自身のモットーとして話している「10分後、自分が命を落とすかもしれないから、今どう生きるかっていうことを連続して行うことが、その日々を全うすることだ」という言葉が、倉崎の中でやなせの人生とリンクする部分があったからだという。

 そのことを受け、北村は「やなせさんは生きるということ、そしてこの社会に生かされているということ、それは素晴らしいことであり、ありがたいことだという思いを『アンパンマン』だったり、いろんな作品に落とし込んできた方です。自分の中に持っていた思い、感情が、この役、この作品、そしてまた今田さんとも出会わせてくれたんだなと思っております」と感謝を示し、「今後、長い間一つの役、一つの作品と向き合い続け、その日々を全うすることを改めて自分の中で感じながら、みなさんと過ごしていけたらなと思います」と挨拶した。

(左から)今田美桜、北村匠海

 北村の中で、やなせには晩年の朗らかなイメージがあったが、役が決まり著書などを通じ彼を深く知っていくことで、人としての弱さを持っていることで誰かの思いを汲み取ることができる人物だったのではないかと思うようになった。自分の顔を分け与えるその優しさがアンパンマンであり、それを書いているやなせはアンパンマンだったのだと。『あんぱん』ではそういった弱さや強さといった誰しもが持つ様々な一面を柳井嵩という役で演じていければと話す。

 保育園になかなか馴染めなかった頃に、『それいけ!アンパンマン』(日本テレビ系)のアニメに助けてもらった記憶があるという北村。好きなのはアンパンマンだというが、「あんなおじさんがいたら」とジャムおじさんも好きで、人生で初めてカッコいいと思ったしょくぱんまんには憧れが、カレーパンマンには友達という感覚があると、『アンパンマン』愛が止まらない様子だった。

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