『Eye Love You』ついにクールな中川大志のポーカーフェイスが剥がれる 新たな恋の予感も

 そして、かつてその言葉の意味を知るタイミングがあり、“いつか伝えたい相手が現れたときに使おう”と、ずっと温めていたのだろうか……なんて、相手の熟成された愛情深さのようなものに触れた感覚になるからかもしれない。また、言葉にしないことでずっと質量が感じられる愛情もある。例えば、花岡の侑里への想いもそう。ビジネスパートナーとして、長年クールな態度で侑里を支え続けてきた花岡。だが、テオの出現により、そのポーカーフェイスは徐々に剥がれつつあった。

 花岡は、遅くまで会社に残りお腹をすかせた侑里のもとへ一緒にサンドイッチを食べようと帰社。どちらのサンドイッチを食べるか、侑里は「公平に」とじゃんけんで決めようと提案する。目を見てしまうと相手の出す手がわかってしまうからなのか、とっさに目をつぶってじゃんけんをする侑里。そんな侑里を見て、花岡はそっと後出しをしてわざと負けてあげるのだ。そして、勝って喜ぶ侑里を優しく見つめる。その一瞬の視線で、どれだけ侑里を愛しく思っているのかが伝わるようだった。しかし同時に切ない気持ちにもなった。

 花岡はこれまでもずっと侑里に対して、こんな温かな眼差しを向けていたのではないだろうか。言葉にならなくても、たしかにそこに存在する愛情がある。それがどんなに大きいものだったとしても、当の本人が知ろうとしなければ、見過ごされてまるでないもののようになりかねない。だから、どんな形であっても“伝える”というのは大切なのだ。口に出すのが難しければ、花言葉にしたためるのもいい。本当はこういう意味があるのだと段階的に伝える隠語でもいい。バレンタインのチョコレート文化がこれほど根付いているのも、もしかしたらそれほど言葉にするのが苦手な人たちが多いということかもしれない。

 第3話では、侑里が考案した花言葉チョコレートをきっかけに新たな恋の予感も。1人は、韓国語でテオとコミュニケーションが取れる仁科(鳴海唯)。「あなたを愛しています」の花言葉を持つ赤いバラのチョコレートを渡そうとしている相手は、一体誰なのか。ひょとしたら、テオなのでは?という視線も気になるところ。

  そして、もう1人はバレンタインまでに次なる恋を掴もうとしているショコラティエの真尋(山下美月)だ。「新しい恋」の花言葉を持つハイビスカスのチョコレートを食べて、「こんなに美味しいチョコ初めて食べた」と言ってくれたテオの先輩・小野田(清水尋也)に心惹かれる。しかし、小野田はテオの恋する相手を真尋だと勘違いしているようにも見えた。このすれ違いが、それぞれの恋にどんなスパイスとなるのか、こちらも目が離せない。

 もちろん、すべての想いが報われるわけではない。けれど、それでも心を読み合って、臆病になって行動しないより、思い切って素直になることで広がる世界がある。そこに愛がちゃんとあるのだと、相手にも、そして自分も見つけてあげることができる。全力で恋をしているテオを見ていると、そんな人生の喜びがあることを教えてもらえるような気がする。次週はいよいよバレンタイン直前。このドラマが、多くの人に愛を伝える勇気をくれるのではないだろうか。

■放送情報
火曜ドラマ『Eye Love You』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:二階堂ふみ、チェ・ジョンヒョプ、中川大志、山下美月、清水尋也、立川志らく、ゴリけん、鳴海唯、絃瀬聡一、杉本哲太
脚本:三浦希紗、山下すばる
演出:岡本伸吾、福田亮介、加藤亜季子
プロデュース:中島啓介、車賢智、佐井大紀
主題歌:Omoinotake「幾億光年」(Sony Music Labels)
編成:平岡紗哉、髙田脩
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/EyeLoveYou_tbs/
公式X(旧Twitter):@eyeloveyou_tbs
公式Instagram:eyeloveyou_tbs

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