『新空港占拠』伏線だらけだった第1話を考察 “年齢サバ読み説”から真の目的のヒントも

龍の“正体”と「さくらんぼのヘアゴム」の意味

 十二支とされる武装集団の獣について考えると、女性が多めなのが特徴的だ。リーダー格の龍の正体はSNSでもすでに騒がれている俳優と見受けられるが、「さくらんぼのヘアゴム」の意味が気になるところ。蛇にも巻かれていて、仲間の証なのか、それとも姉妹か子供か幼い女の子の形見のようなものか、龍と蛇の繋がりを匂わせる。

 武蔵が拉致された頃、横浜湾岸病院の心臓外科医である武蔵の妻・武蔵裕子(比嘉愛未)が、女の子を差し置いて緊急で運ばれてきた代議士の奥さんを先に手術したことで、女の子の母親と思われる人に「娘を返して」と頬を叩かれる。このシーンをわざわざ入れた意味が獣たちの占拠理由のヒントになりそうだ。

駿河の“年齢サバ読み説”について

 駿河については、『大病院占拠』にて事件が一件落着した後、薄暗い部屋で「ありがとうございました blue」というメールを削除し、眼鏡を外して微笑む描写があった。実は駿河が裏切り者、もしくは黒幕ではないかと匂わせドラマが終了していたのだ。今作で敵側として登場したのは納得の展開だが、前作で一緒に任務を遂行していた情報分析官の志摩(ぐんぴぃ)が、新人情報分析官の岩槻(白石聖)に前任の駿河の結婚画像を見せていた。画像がフェイクでなければ、夫に何かあって獣になったとも考えられる。ただ気になるのが、今作の公式相関図で駿河は30歳だが、『大病院占拠』では32歳となっていた。もしかしたら蛇は駿河の妹の可能性も。

 そして、裕子を拉致した傷だらけの謎の男ジェシーはどの立ち位置の人物なのか。獣の1人で見殺しにされたのか、事件の真相に迫る記者や警察のスパイという可能性もあるが、今作もリーダーはSMILE-UP所属俳優説も捨てきれない。

 前作の設定をうまく引き継ぎ、『新空港占拠』の真相に迫ることで『大病院占拠』のさらなる秘密や背景が見えてきそうなところが実に面白く、まだまだ前作の登場人物が関わってきそうだ。何より武蔵が相変わらずの不死身ぶりが嬉しく、「武蔵お帰り!」と言いたくなるほどで、期待以上のスタートとなった。

■放送情報
『新空港占拠』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00〜放送
出演:櫻井翔、比嘉愛未、白石聖、ジェシー(SixTONES)、片桐仁、ぐんぴぃ(春とヒコーキ)、瀧内公美、ソニン、手塚とおる、奥貫薫
脚本:福田哲平
演出:大谷太郎、茂山佳則、伊藤彰記
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:尾上貴洋
制作協力:日テレアックスオン
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
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