『グレイトギフト』こんな反町隆史見たことない! イケボ揃いの中で最も怪しいのは波瑠?

『グレイトギフト』は反町隆史の新境地に

 反町隆史が主演を務めるドラマ『グレイトギフト』(テレビ朝日系)が、1月18日よりスタートした。

 本作は、『グランメゾン東京』『TOKYO MER~走る緊急救命室~』『マイファミリー』『ラストマン-全盲の捜査官-』などのTBS日曜劇場を手掛けてきたことで知られる黒岩勉が脚本を担当する、権力争いをめぐるサバイバル医療ミステリー。主人公の藤巻達臣(反町隆史)が発見した“殺人球菌”を意図的に投与しているのは誰なのか――その真犯人を藤巻が追う、いわゆる考察ドラマとしての側面も持ち合わせている。

 サスペンス要素に触れる前に、初回の放送を観て驚いたのが、反町隆史が演じる藤巻のボソボソ声だ。反町といえば、『ビーチボーイズ』(フジテレビ系)や26年ぶりの復活が話題の『GTO』(カンテレ・フジテレビ系)など、日本を代表するトレンディ俳優の一人だが、『グレイトギフト』で演じる藤巻は、うだつの上がらない病理医。明鏡医科大学付属病院の職員からも見下され、仕舞いには娘のあかり(藤野涼子)からも反抗されている、コミュニケーションが苦手な、顕微鏡の中の世界に閉じこもる人物だ。そこには藤巻自身の内に秘めた葛藤も垣間見えるが、やはり俯き加減な反町の芝居は新鮮だ。思わず字幕設定をONにしてしまうほどに沈んだ声であるが、案外聞き取りはしやすく、同じメインキャストの佐々木蔵之介、そして津田健次郎と渋い“イケボ”が揃ったドラマでもあることに気づく。

 藤巻が見つけた未知の殺人球菌「ギフト」は、体内に侵入するとすぐに患者は死亡するが、球菌は完全消滅し死因は急性心不全としか診断できなくなるという、完全犯罪を可能にする殺人球菌だ。公式サイトには、「『第1話』で判明した特性」として「右頸部に黒いシミが残る」「1リットルほどの水差しに5ミリリットルを一口のんだだけで1分以内に心停止」といった「ギフト」の謎が列挙されていることから、回を追っていくごとに「ギフト」のさらなる特性が明かされていくことが分かる。(※)

 第1話で「ギフト」によって殺されたのは、元総理大臣の愛宕克己(山田明郷)と郡司博光(津田健次郎)が担当していた患者、さらに病院理事長の奥野信二(坂東彌十郎)。藤巻は心臓の病気を患う妻・麻帆(明日海りお)の主治医で信頼する白鳥稔(佐々木蔵之介)に「ギフト」のことを相談するが、白鳥は理事長選で敗北を喫した奥野の水差しにあろうことか「ギフト」を混入させ、藤巻の前で殺人を犯してしまう。

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