山田裕貴、『君が心をくれたから』で試される“人間力” 「いろんな意味で凄いドラマ」

 フジテレビ系で毎週月曜21時より放送中の月9ドラマ『君が心をくれたから』。永野芽郁演じる主人公・逢原雨が、かつて心を通わせた男性・朝野太陽のために自分の“心”を差し出す宿命を背負うことから始まる、過酷な“奇跡”が引き起こすファンタジーラブストーリーだ。永野の相手役を演じる山田裕貴に、自身が演じるキャラクターをはじめ、長崎県でのロケや普段意識していることについて話を聞いた。

「とにかく、そこに計算はありません」

――会見では、「この物語がただのラブストーリーだったら引き受けていなかった」と話されていましたね。

山田裕貴(以下、山田):今の世の中、どうしても、表面的なことで物事を判断する人たちが多いんですよね。だからこそ、他者を決めつけるのではなく、「何かを抱えているかもしれない」と思える心を養える作品があったらいいと思っていました。良い心を持った人が少しでも増えたらいいなと思っています。このドラマはそれができる作品だと思いますし、そういった温かい輪のようなものが広がっていけばいいですね。だから、この作品なら(今年で)34歳になるとしても制服を着ようと思えました(笑)。

――どのような気持ちで太陽を演じているのですか?

山田: 太陽という役は、ただ明るく演じているだけでは薄っぺらくなってしまいます。悲しむシーンではきちんと悲しい顔をして、雨(永野芽郁)の前では悲しくても笑うことができる感覚がないと成立しないと思っていて、そこは僕自身がどれだけいい人かを試されているような気になってしまいます。撮影をする中で、これから雨はテクニカルなところで大変なことがどんどん増えていきます。その中で太陽は、絶対的にみんなから良い人だと思われていなければいけません。「気づけよ太陽」とか「こんな人に好きになられても」などと思われたら、この物語は終わってしまいます。だから僕の全人間力を注いで、どんな一瞬の表情も、どんな声色も、嫌われないようにしないといけません。そこで僕の人間力が試されていると感じていますね。とにかく、そこに計算はありません。僕の心で当たらないと、そして愛されないといけないと思っています。

山田裕貴 ©︎フジテレビ

――長崎でロケを1カ月やった際の思い出はありますか?

山田:みっちり撮影スケジュールが組まれていたので、観光などはあまりできず、しっかり撮影をしていました。今回は役名が「雨」と「太陽」というくらいなので、夕日や朝日、雨が降っている空が大事でした。太陽が第1話で言った嘘の迷信ではありますけれど、「晴れのときに降っている雨」は晴れているときに撮らないといけない。このシーンのように、すごく細かな絵を狙ったところが多かったので、そのような撮影は印象的でした。芽郁ちゃんとは、「こんなに入り込めるんだ」というくらい役に没頭できました。台本に「涙する」と書いていなくても、お互いが泣いていたりする。セッションしてみてはじめてこういうシーンになった、というところがたくさんあります。台本以上のものが生まれていることからも、真摯に撮影に取り組めていると感じています。長崎の景色がそうさせてくれる部分もあったと思います。長崎の自然の中でセリフを交わしている2人の空気というのは、生きている感じがしました。いろんな意味で凄いドラマだと感じています。

――太陽は離れていても雨のことを一途に思い続けていますが、山田さん自身が一途に気持ちを持ち続けているものはありますか?

山田:「良い人間であるということは、どういうことだろう」とずっと考え続けています。僕はもともと心理学に興味があり、心の勉強をしたかったんです。これを話したら、芽郁ちゃんも心理学に興味があると言っていましたね。僕は幼い頃から、人が笑っていないとそこに居ていいのか安心できないと感じる子供だったんです。だから家族の中で頑張ってふざけたことをしていました。「笑ってくれたから自分はここにいていいんだ」ということでしか、自分の存在意義を見つけられなかったんでしょうね。だから僕は作品を通して誰かの心を動かすことができ、作品を良かったと認めてもらうことで、この仕事をやっていけているんだと感じます。何が愛情なのかということも考えるのが好きです。もちろん自分にはできていない部分もあるし、人間関係で駄目だったなと思うこともいろいろあります。それでも、たとえ食い違いがあったとしても自分できちんと考えるようにしているので、そこが太陽を演じる上で生きてくるかもしれません。

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