『まどマギ』『ブルーロック』『ハイキュー!!』は大ヒット確実? 2024年注目のアニメ映画
『きみの色』
ここまでは人気作品の続編が続いたが、オリジナルアニメ映画としては、2023年から公開が延期された山田尚子監督の『きみの色』が大きな話題を集めるのではないだろうか。京都アニメーションでは『けいおん!』などを手掛け、若手スター監督として実績を積み重ねた日本有数のアニメ監督の新作だ。制作スタジオのサイエンスSARUは湯浅政明作品に代表されるようにアニメーションの自由な発想を活かした絵作りが特徴的で、TVシリーズの『平家物語』では山田監督とスタジオの個性が融合していた。今回は劇場作品ということで、両者が合わさることでどのようなインスピレーションを生み出すのだろうか。
『ふれる。』
もう1本オリジナルアニメ映画では秋に公開予定の『ふれる。』に注目したい。長井龍雪監督、岡田麿里脚本、田中将賀キャラクターデザインの、いわゆる『あの花』トリオの新作映画だ。アニメーションスタジオはCloverWorksが務めており、座組としては2019年に公開された『空の青さを知る人よ』と同じものとなっている。2023年には岡田麿里監督の『アリスとテレスのまぼろし工場』が熱い感想を巻き起こしたが、『とらドラ!』から続く現在の3人の共作の現在地がどのようなインパクトを生み出すか、今から楽しみで仕方ない。
『ドラえもん』に『名探偵コナン』も
ここからはタイトルだけの紹介となるが、ファミリー向け映画では『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』は、予告編の段階で今井一暁監督の豊かなアニメーション表現に心を奪われた。『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』は、シリーズの興行収入が右肩上がりなため、100億円を突破しあとはどこまで伸びるのか。その他にもアイドルに注目した『トラペジウム』や、アートアニメーションでは村上春樹の原作をフランスなどが合作の上アニメーション化し、世界中の映画祭で絶賛されている『めくらやなぎと眠る女』なども公開予定となっている。
また細田守監督が3年に1回のペースで作品を発表しており、例年通りであれば2024年が公開年になる。コロナ禍もあり制作ペースが変わっている可能性もあるので、夏公開が難しくタイミングがズレるかもしれないが、こちらも発表されれば大きな話題を集めるだろう。2024年もアニメ映画から目が離せない。