Netflix版『幽☆遊☆白書』最速レビュー 原作の壁を超えた“アクション全振り”な一作に

 ドラマ『幽☆遊☆白書』は、「いかに原作、あるいはアニメを忠実に再現するか」を主目的にするというより、ドラマ全体としてより激しいアクションエンターテインメントを作り上げることを志向していたのではないだろうか。クライマックスで激突した幽助と戸愚呂弟のVFXアクションをはじめ、本編のあちこちで「これまでの日本の映画やドラマではなかなか観られなかったアクションシーン」の創造が行われていたからだ。

 北村匠海の見た目は原作の浦飯幽助そのままではない。ルックスの再現度合いでいえば鴉役の清水尋也が秀でていた。左京役の稲垣吾郎、玄海役の梶芽衣子も雰囲気がピタリとハマっている。見た目が最も「完全一致」しているのは戸愚呂兄弟だろう。だが、ビジュアルが「完全一致」でなくても、シーンとアクションを重ねるにつれて、北村をはじめとするメインキャストの4人がそれぞれの役柄に見えてくるのが面白い。スタッフ・キャストともに、原作とアニメにあった展開や場面を尊重し、それぞれの登場人物のキャラクター性を大事にしているからだろう。

『幽☆遊☆白書』実写化を機に配役問題を考える ファンが求める本質は“原作への理解度”

Netflixオリジナルドラマシリーズとして、2023年12月に配信予定である実写版『幽☆遊☆白書』のメインキャラクターのキービ…

 アクションもの、バトルものの漫画・アニメの実写化は、日本ではハードルが高いことは多くの人が承知している。ドラマ『幽☆遊☆白書』は、そのハードルを蹴っ飛ばして前に進んでみせた作品だったように思う。

参照

https://realsound.jp/movie/2022/07/post-1079204.html

■配信情報
Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』
Netflixにて配信中
出演:北村匠海、志尊淳、本郷奏多、上杉柊平、白石聖、古川琴音、見上愛、清水尋也、町田啓太、梶芽衣子、滝藤賢一、稲垣吾郎、綾野剛
原作:冨樫義博『幽☆遊☆白書』(ジャンプ・コミックス刊)
監督:月川翔
脚本:三嶋龍朗
VFXスーパーバイザー:坂口亮(Scanline VFX)
エグゼクティブ・プロデューサー:坂本和隆
プロデューサー:森井輝
制作プロダクション:ROBOT
企画・製作:Netflix

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