劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』特報を考察 新キャラの謎が一気に明かされる?
特報の最後には、平次が日本刀でキッドのモノクルを飛ばしシルクハットを裂くシーンとともに、キッドの素顔を見た平次がその顔に驚く姿が描かれている。キッドの素顔といえば工藤新一に酷似していることがこれまでの劇場版シリーズでも度々クローズアップされている。劇場版『名探偵コナン 銀翼の奇術師』や劇場版『名探偵コナン 天空の難破船』、劇場版『名探偵コナン 業火の向日葵』などではキッドは新一に変装することで警察やコナンの捜査の手から逃れてきた。そんな中、宝石“妖精の唇”を巡り平次とキッドが初めて対峙した「キッドVS高明 狙われた唇」のエピソードでも、平次は最後までキッドの姿を見ることはなかった。これらを踏まえると、特報での平次の驚きはキッドが新一に似ている点に対する驚きであったと考えられる。果たして『100万ドルの五稜星』でキッド=新一であると平次が勘違いするような展開が描かれるのか、はたまた全く別のことで平次は驚いているのか。
特に近年の劇場版『名探偵コナン』シリーズでは、漫画原作やアニメ本編では描いてこなかった展開を意欲的に描いたり、漫画原作やアニメ本編で描かれたエピソードや伏線を回収するのが大きな特徴となっている。例えば、劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』では灰原哀が黒の組織に拉致されるという、原作でもアニメ本編でも描いてこなかった『コナン』史上最大のピンチを描いた。一昨年に公開された劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』では登場とともに殉職した人気キャラクター・松田陣平の殉職前最後の事件を絡めたエピソードが展開された。中でもとりわけ印象的なのは漫画連載やアニメ本編に先駆けて沖矢昴=赤井秀一を明かし観客を驚かせた劇場版『名探偵コナン 異次元の狙撃手』だろう。これらの前例を踏まえると、漫画原作やアニメ本編で度々描かれたきた服部の告白未遂や、上述したキッドが和葉に変装した“妖精の唇”のエピソードはこの『100万ドルの五稜星』への助走であり、遂に服部が和葉に想いを伝えるという原作では未だ描かれていない展開が描かれることに期待が高まる。
『100万ドルの五稜星』は2024年4月12日公開。また、1月からは連載30周年を記念した『名探偵コナン展』が東京・池袋を皮切りに全国を巡回することが決定した。4月の劇場公開が待ちきれないコナンフリークたちは、ぜひこの『コナン展』で『100万ドルの五稜星』への期待を膨らませておこう。
■公開情報
『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(100まんドルのみちしるべ)』
2024年4月12日(金)より、全国東宝系にてロードショー
原作:青山剛昌
監督:永岡智佳
脚本:大倉崇裕
音楽:菅野祐悟
キャスト:高山みなみ(江戸川コナン)、山崎和佳奈(毛利蘭)、小山力也(毛利小五郎)、山口勝平(怪盗キッド)、堀川りょう(服部平次)
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
製作:小学館、読売テレビ、日本テレビ、ShoPro、東宝、トムス・エンタテインメント
配給:東宝
©2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会