『ブギウギ』に“安定したハラハラ感”を持ち込む存在に? 富田望生に期待が止まらない

 先述した『なつぞら』で物語の序盤の盛り上がりを牽引していたことはいまだに記憶に新しいし、映画初出演作『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』(2015年)ではオーディションにて主要キャラクターの役を射止め、当時はまだ十代ながら驚きの肉体改造(増量)を経て撮影に臨んだことは広く知られている。

 “役を演じる”、“役を生きる”ということに対するスタンスが、彼女の場合は年齢や経験に関係なくプロフェッショナルなものなのだ。2021年に放送されたWOWOW版の『ソロモンの偽証』にも彼女だけ同じ役で出演していることから、製作陣からの信頼度の高さもうかがえるだろう。

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 お笑い芸人のオードリー・若林正恭と南海キャンディーズ・山里亮太の半生を描いた『だが、情熱はある』(日本テレビ系)にて山里の相方である山崎静代を演じ、その再現性を超えた好演ぶりは今年のエンターテイメントシーンのひとつの大きな話題になったと思う。この12月には、福原充則と山西竜矢といった演劇界の鬼才がタッグを組んだ舞台『ジャズ大名』に出演。誰もが作品にその存在を欲するーーそれが富田望生という俳優なのである。

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 先に触れたガイドによると、小夜は大好きなスズ子の隣で失敗ばかりで、「次に何をやらかすのかと、ハラハラさせてしまうかも」と富田は述べている。

 富田は心情を繊細に伝えることにも長けているが、全身を使った分かりやすい、パワフルな演技もいつも目を惹く。極めて“安定したハラハラ感”を『ブギウギ』の世界に持ち込んでくれるのではないだろうか。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:趣里、水上恒司、草彅剛、蒼井優、菊地凛子、水川あさみ、柳葉敏郎ほか
脚本:足立紳、櫻井剛
制作統括:福岡利武、櫻井壮一
プロデューサー:橋爪國臣
演出:福井充広、鈴木航、二見大輔、泉並敬眞、盆子原誠ほか
写真提供=NHK

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